幸福とやら

私が幸せを感じる時はどんなものでも終わりに近づいてる時だと思う。

遊園地に行って日が陰ってきて、メリーゴーランドの灯りがつき始めた頃に、淡い空の色と相まって今日の記憶が。

それは夢中から冷める行為で、でもまだ残っている空間を噛み締めようとどこか別の私の視点から諭す時。

それが幸せと感じられる一瞬で、絶頂だと思う。

最近はその絶頂とやらが恐怖に感じる。ああ、これが胸の中で動き出したということは、残っている幸福がもう少しで切れるということだと。

幸せは知らない間に自分に染み付いていて、終わったあとに気づくなんてよく言われるけれど、なんて不幸なんだろうって。秒単位で幸せだって知りたいのに、認知能力の低さか、人間の弱さか。

だから、いつでも振り返ってみて、きっと幸福だと気がつけるから。まあそれが、不幸への思考回路なのかもしれないけれど。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?