元・神童のKKさん

IQ200超かどうかに関係なく、いつもヘンテコなことを考えています。まわりに話し相手が…

元・神童のKKさん

IQ200超かどうかに関係なく、いつもヘンテコなことを考えています。まわりに話し相手がいないので拝啓ブログ様とアンネフランクごっこ中です。

マガジン

  • 天才たちの原論文を読んでみよう

    数学史や物理学史に名を残す、天才たちの論文を原語で追っていくのは、不遇を強いられている知性にとって大きな慰めとなるだろう —— スティーヴン・ホーキング(うそ)

  • 分析しよう、坂本龍一楽曲を!

    これまでのリューイチ楽曲分析は、ご本人のものを筆頭に、どれも間違っているので、私が順に正しいものをお見せしますね。

  • エレン先生、数学を語る

    受験数学に毒されてしまった秀才さんのために、エレン先生が易しくモノホン数学を叩きこむよ

  • 日々のつぶやき

    真の洞察は、日々のささやかなつぶやきのなかにある、かも

  • ぼくは毎日こんなことを考えている

    ぼくっ子キャラで行きます。

最近の記事

アインシュタインが1925年に上梓した、今でいうボース=アインシュタイン凝縮についての論文。ドイツ語原文。https://www.uni-muenster.de/imperia/md/content/physik_ap/demokritov/mbecfornonphysicists/einstein_1924_1925.pdf

    • ディラックの論文(1926年8月)を読解してみて(総集編)

      以下、もくじとして並べておきます。 いずれ二周目にかかりたいと考えております。どうかご期待しないように。

      • アインシュタインの論文(1916年)を読んでみよう(最終回)

        その1で前半戦を終えて、その2より後半戦ですわ。 論文後半に、こんな項式がでてきます。 $${A_m^nN_m}$$ 状態 $${Z_m}$$ から状態 $${Z_n}$$ に変わる時、光量子(アルくんは論文中で「分子」と呼んでいますが)が $${N_m}$$ 個放たれるぞと述べている項式です。 ($${A_m^n}$$ は状態 $${Zm}$$ と $${Zn}$$ の組み合わせに伴う定数) * ここにさらに、こんな二人組が出てきます。 $${B_n^mN_n

        • アインシュタインの論文(1916年)を読んでみよう(その1)

          前回はいってみれば その0 ですね。論文、じっくり読み進めてきましょう。 ドイツ物理学界の貴公子マックス・プランクが1900年に提唱した、いわゆるプランク分布についての言及から開幕です。この論文では出てこないのですが、プランクはこんな公式を導出していました。 $${\rho(\nu, T) = \frac{8 \pi h \nu^3}{c^3} \cdot \frac{1}{e^{\frac{h \nu}{k_B T}} - 1}}$$ いわゆるプランク分布の公式。これ

        アインシュタインが1925年に上梓した、今でいうボース=アインシュタイン凝縮についての論文。ドイツ語原文。https://www.uni-muenster.de/imperia/md/content/physik_ap/demokritov/mbecfornonphysicists/einstein_1924_1925.pdf

        マガジン

        • 天才たちの原論文を読んでみよう
          143本
        • 分析しよう、坂本龍一楽曲を!
          372本
        • エレン先生、数学を語る
          107本
        • 日々のつぶやき
          190本
        • ぼくは毎日こんなことを考えている
          176本
        • 映画音楽を分析しましょう
          33本

        記事

          新刊『彼はどうやって「戦場のメリークリスマス」を作曲したか』

          Kindle での電子書籍は今年3月に最初のものを手がけました。 いろいろ試行錯誤、行き詰まりを繰り返しながら、やり遂げました。 もうひとつ挑んでみたい形態の電子書籍があります。 Apple Books です。 カラー画像、リンクも可能だとか。 楽曲分析本を世に問うならば、この形態のもののほうがいいかなと考えています。 「Avec Piano/戦場のメリークリスマス」というピアノ曲集があります。 思い出深い楽譜集です。 私の青春の、夢と挫折の詰まった、薄い本で

          新刊『彼はどうやって「戦場のメリークリスマス」を作曲したか』

          アインシュタイン(1916年)の orz

          "On the theory of quantum mechanics"(量子力学の理論について)の解読にかかり、こつこつ続けて、ようやくひととおりラストまで追うことができました。 ディラックポールの論じ方は、ほかの論文もそうですけど汗をかかないひとだなって感じがします。 その代わりに読む側は汗だくになって後を追うのです。「なんでここでいきなりこんな式を出してくるんや?」「いきなり仮定を置いてきて、次のページでそれがうまいこと有名法則に変身してみせる様は、シルクハットから

          アインシュタイン(1916年)の orz

          天才ディラック(24歳)の1926年論文を解読するのだ・最終節その7

          今回で論文最終ページです。前回ぶんはこちら。数式はでてこなくて、テキストのみですので、日本語訳を作って貼ったほうがいいかな。 * 本理論は、放射の吸収と誘導放射を説明し、全偏光を表す行列の要素が遷移確率を決定することを示している。自発放射を考慮するには、原子の位置やそれぞれの放射の干渉を含むより精密な理論が必要であり、その効果は原子がランダムに分布しているか、結晶格子に配置されているか、または波長に比べて非常に小さな体積に閉じ込められているかによって異なる。最後の選択肢は

          天才ディラック(24歳)の1926年論文を解読するのだ・最終節その7

          天才ディラック(24歳)の1926年論文を解読するのだ・最終節その6

          たった17ページの論文を解読するのに一か月もかかってしまうようではキミいかんよーと昭和のおっさんから小言をいわれ続ける強迫観念に悩まされ続けながらも、続けてきました98年前の超前衛量子力学最先端カッティングエッジ「On the theory of quantum mechanics」(1926.8)の解読作業。 前回ぶんの終盤にようやく霧の向こうから見えてきましたアインシュタイン。108年前つまりこの論文よりさらに十年昔、彼が独りでよじ登った、幻の山頂 "Strahlung

          天才ディラック(24歳)の1926年論文を解読するのだ・最終節その6

          天才ディラック(24歳)の1926年論文を解読するのだ・最終節その5

          その4からの続きです。スティーヴン・ホーキングの前任者の前任者でもあった、ポールくん(24歳)のキレッキレな若書き論文に、真正面から挑んでいます私。越えねばならぬ絶壁だから。 どういうところがキレッキレかというと、現代の目で読むとどうしても現代の確立した理論の目で読んでしまうため、彼が何を論じているのか次第に分からなくなってしまう怖さがあるからです。 それはポールのせいではありません。当時は知られていないいくつものメソッドがあって、それはむろん当時の彼は知る由もないわけだ

          天才ディラック(24歳)の1926年論文を解読するのだ・最終節その5

          天才ディラック(24歳)の1926年論文を解読するのだ・最終節その4

          その3からの続きです。数日ほど空いてしまいました。 さぼってませんよ。このシリーズを第一回から順に再読してみて「なにゆうてんねんこいつ?」状態に陥ったなんて、恥ずかしいのでここでは言わないでおきたい、そういうことです。 ポールくんの論じ方は、深みにはまることなく、数式の形式に重点をおいて、あれよあれよと式変形が続いたり、新たな式が舞い降りたりしつつ、終盤はすっきりした結論で締めくくられる、そういうスタイルです。 それを追っていくのは私でもしんどいです。 あまりIT方面

          天才ディラック(24歳)の1926年論文を解読するのだ・最終節その4

          ディラック論文(1926年8月)第五節

          § 5. Theory of Arbitrary Perturbations In this section, we shall consider the problem of an atomic system subjected to an external perturbation, such as an incident electromagnetic field, which can vary arbitrarily with time. Let the wave

          ディラック論文(1926年8月)第五節

          ディラック論文(1926年8月)第四節

          § 4. Theory of the Ideal Gas. The results of the preceding section apply to any system containing several similar particles, in particular to an assembly of gas molecules. There will be two solutions of the problem, in one of which the eig

          ディラック論文(1926年8月)第四節

          私の本、Amazon書評で☆9.9!

          以下、全文引用します。 ☆☆☆☆☆ 「英語産学複合体」をぶっ壊せ! -Shame on You!- 2024年9月8日に日本でレビュー済み 著者は日本の英語教育で生徒と先生(ALT)の両方を経験している米国人英語ネイティブ、ALT導入後30年余を経た今も日本人の英語能力伸長に成果が挙がっていない原因を、日本に巣食う「英語産学複合体」(著者の造語)という巨大権力構造にありとする。さらに小学校の「国語」にもその原因を求める。 生徒として中学3年間、英語教科書に違和感を感じ

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          ディラック論文(1926年8月)第三節

          § 3. Systems containing Several Similar Particles. In Heisenberg’s matrix mechanics it is assumed that the elements of the matrices that represent the dynamical variables determine the frequencies and intensities of the components of radia

          ディラック論文(1926年8月)第三節

          生成AI論で行こうか。

          生成AI論で行こうか。

          ディラック論文(1926年8月)第二節

          § 2. General Theory. According to the new point of view introduced by Schrödinger, we no longer leave the nature of the dynamical variables that describe an atomic system, but count the $${q}$$'s and $${t}$$ as ordinary mathematical variab

          ディラック論文(1926年8月)第二節