見出し画像

Open the Door! - Unraveling the Intricacies of Ryuichi Sakamoto's most challenging piece from "The Last Emperor"

[Abstract: The tune titled "Open the Door," composed by Ryuichi Sakamoto for the film "The Last Emperor" (1987), has been regarded as the most analytically demanding piece of music in his repertoire. Actually, even the composer himself struggled to offer a definitive analysis of this composition. However, I have succeeded to conduct a partial analysis of it. My ultimate goal is to present a comprehensive analysis to the world in the near future.]


その3からの続きです。おさらい的なものを今回書き下ろそうと考えていたのですが、本格的なおさらいをするとなるとシーケンサーに実際に音符を順に置いていって「作曲者はおそらくこんな風にこのシーケンスを組み立てていったのだろう、ほとんど瞬時に」と動画で見せていく&聴かせていくぐらいのことをしないと本当には伝わらないし、めんどくさいのでそれは後の機会にまわします。その1の終盤で触れた「Open the Door」という曲について触れるに留めます。


分析、きっちりやりたいけど今は時間が足りないのでアウトラインだけ語ります。旋律から分析すると、このように半音下降のラインがあります。


ここは半音上昇ライン。


和声のほうを分析すると、少しずつ上昇のライン(青)と、真横のライン(緑)が上と下でバトンタッチしながら進んでいくのがわかります。


旋律の分析に戻ると、半音下降ラインを基調にしながら、2拍単位で音階が変わっていく。なになに調からなになに調に転調する…と作曲者はおそらくいちいち考えていない。喩えていうと「ド・レ・ミ」だったものが「♯ド・レ・ミ」に変化している。耳がぴくっと反応する。

旋律に調性が生じかかると、調性を崩しにかかる。これを二拍単位で繰り返している。 しかしでたらめな音の連なりには聴こえない。何か一貫したものを耳は感じ取る。一貫したものとは何か?半音下降ラインです。

二拍単位で調性を崩していくけれど、半音下降ラインは保たれている。


ここも二拍単位で調性を崩しているけれど、半音上昇ラインがありますね。この技によってこの曲は無限旋律(検索セヨ)を生み出しています。



後半の和声進行については後日分析します。楽譜で見るとわけわかんないの極みなんだけど、実際に鍵盤に指を置いて鳴らしてみると、うまく解けそうです。

註 後半上段に一か所音符の入力エラーと思われるところがあります見逃してやってください以下の楽譜では訂正してあります


なかなか時間が割けないよ~!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?