見出し画像

小3から英語を学びなおしてみよう(その4)

その3からの続きです。今回見ていくのは Unit 4 です。


これを参照しながら見ていきましょう。このページ、右側をよーく見てください、白の無地部分がありますね。以下に赤でマークした部分。⇓

ここに虹を描かせるようです。

何色か帯状に塗らせてですね、それを今度は英語で説明させるのです。

でぃすいずまいれいんぼー、いっとはずれっど、いえろー、ぶるー(以下略)


次に動画を見せて、世界各国の子どもが、それぞれ違う風に虹色を描く様に気づかせます。

「ああっあたしと同じ色、れっどを使ってる」「あれこのこぶるーは使ってない」とか比較させるようです。色の名前をこうやって英語で確認させるのです。

それから英語の歌を聴きます。虹を歌った歌です。

どんな色が歌われているか、聞き取らせます。

「れっどとぶるーとぐりーんと(以下略)」と発表させて、その後みんなでこの歌を一緒に歌うのです。


次のページへ。左側上はこんな風。「だれが何色をすきかを聞いて、線でむすぼう。」

「あいらいくれっど」「あいらいくぶるー」「あいらくおれんじ」とか言うのでそれを聞き取らせて線で結ぶわけですかそうですか。


次。「すききらいを聞いて、番号を表に書こう」。

「あいらいくさっかー、あいどんらいくすいみんぐ」とかいうので、それを聞いて左の表に書きこませるようです。③と⑤ですね。soccer とか swimming とかアルファベットで書きこませるのではなくて。

小3の時点ではアルファベットは習わないし、綴りもいちいち覚えさせない配慮のようです。


次。「二人の会話を聞いて、すきなものを〇でかこもう」

「ほわっとからーどぅーゆーらいく?」「あいらいくれっど」
「ほわっとふーどどゅーゆーらいく?」「あいらいくあいすくりーむ」

たぶんこんな会話でしょうね。「れっど」や「あいすくりーむ」はすぐ聞き取れるでしょうし。


右ページ上。これよくわかんないですね。

おそらく動画のなかで子どもが出てきて「あいらいくべーすぼーる」とか「あいどんらいくぴーまんず」とかいうので、「あいらいく」なら〇を、「あいどんらいく」なら△を順にマークしていって、次に級友に向かって「ほわっだずしーらいく?」と問いかけて相手が「しーらいくすべーいすぼーる」とか答えていくゲームのようです。

こここまでくると教師が事前に教えていないと無理ですね。「しーらいく」(She likes)は三人称単数なので「like」が「likes」に活用します。その理屈をいちいち教えていくのは小学校では御法度なので、「しーらいく」や「ひーらいく」をとにかく生徒に音で覚えさせて、生徒たちが本当にわかっているのは「ぴーまんず」や「れっど」や「すとろべりーず」などの名詞のみということになりますね。

小3の、それも「活動」ですのでこんなものですか。


これはおそらく「どぅーゆーらいくみうく?」「あいらいくみうく」とか級友どうしで対話ごっこさせるゲームですね。

対話よりもその結果得られるデータを表にして、対話したことを実感させるのを優先のようです。子どもはこういう風に表を作るのは好きですしね。


これが本単元のラスト。「すきなものを言って、じこしょうかいをしましょう」

「あいらいく〇〇」「あいどんらいく△△」 ああなるほど「あい」(I)つまり「私」に輪郭を与えていく作業ですね。対話ではなく自己主張。


うーんこの『Let's Try!』なる教材は狙いがわかるようなわからないようなつくりですね。どんな動画や音声データが用意されているのか直接には確認できないので(実はここから行けるのですがこれでめんどくさいのでスルーしてきました)、半分は想像で補いながら、たぶんこんな風に「活動」させているんだろうなとずっとこれまで語っています。

教師用のマニュアルがあるのかなーと思って検索しても、文部科学省が用意したものは見つからないでいます。この教材は同省作成ですので教師用のそういうのも発行していると思ったのですが、そういうのはなくて民間の出版社が各自でそういうの自主的に刊行していたり小学校教諭が各自で工夫しているのでしょうか? 動画や音声データがこの教材には用意されているということは何かマニュアル的なものがあると思うのですが、どうなんでしょうねそのあたり。


その5に続く!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?