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エレン先生、数学を語る

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受験数学に毒されてしまった秀才さんのために、エレン先生が易しくモノホン数学を叩きこむよ
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#量子力学

複素数平面をガウスが発案したのでしたか。二次元平面と見た目は同じ。これのおかげで実数と複素数の相互乗り入れのめどが立って、そのための特別切符としてエルミート性が、ひいては「線型性」が浮上した…という史観は大胆すぎる?

KK
3週間前
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論文と論文の影響関係を図表化する

数学史は面白いです。これまでいろいろ手を出してきました。掘り出し物的なものがほかにも地元…

KK
4週間前
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e^ix は量子力学の光速 c

「量子力学」の名づけはちょうど百年前、マックス・ボルンのある論文においてでした。 この論…

KK
1か月前
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e^i はいつ、どうやって量子論に混入しだしたのか?

「量子力学」の名称は、今からちょうど百年前に提唱されました。 前に紹介したとおりです。ド…

KK
1か月前
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量子力学に伴う「こんな親戚の人いたっけ?」感覚について

線型性とか双対性とか、数学には「〇〇性」が頻繁に出てきます。 厄介なことに、物理学を学ん…

KK
1か月前
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量子力学はどうしてこう初学者に冷たいのか

愚痴まじりの前振りから これまで何度か吐露したことですが、私はある段階よりずっと、数学…

KK
1か月前
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ブラケット記法で数学の内積を記したらいかんの?と大学生らしき方が呟いていたので「それ共役複素数に特化した内積やよ」と返信。どうやらディラックがこれを発明した経緯を知らないらしい。考えてみれば量子力学の教科書は冒頭から「はい覚えましょう」が目立つね。私が何か解説を書き下ろすべき?

量子力学の本質は、複素数で回る数学的空間を、どうやって実数で回る物理的空間に落とし込むかということに尽きる。ここがわかれば学習者は道に迷う恐れをうんと軽減できるのに、どの教科書も専門書もそこをすぱっと語らない。語ったものはないのでしょうか。

KK
5か月前
1

量子力学の入門書は、どうしてあの話には逃げ腰なのか?

量子力学をひとりで学びだした頃、戸惑ったことのひとつが、やたら「*」が出てくることでした…

KK
5か月前
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数学書シリーズ最終巻の最終章でようやく現れたる男、それは…

数学も物理学も、独学といっていい道のりで学んだ身ゆえに、カリキュラムに沿って学んだ方々と…

KK
5か月前
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ポール・ディラックの原論文を読んでみよう(1927年:生成消滅演算子)

マッチを擦ると火がつきます。つまり何もないところにいきなり光が生じるわけです。 そこに息…

KK
9か月前
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Uber die Grundlagen der Quantenmechanik
1927年にノイマンが師匠ヒルベルトらと仕上げた論文(の英語対訳版)。著者らは量子力学の厳密な数学的体系化を目指すもδ関数の除去には至らず。https://bpb-us-e2.wpmucdn.com/sites.uci.edu/dist/e/3732/files/2019/04/Hilbert-Nordheim-von-Neumann_On-the-foundations-of-quantum-mechanics_translation.pdf

KK
10か月前

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0315086005001072
Introducing groups into quantum theory (1926–1930)☆
Author links open overlay panelErhard Scholz
群論の量子力学への導入史

KK
10か月前

https://www2.math.kyushu-u.ac.jp/~hiroshima/RR.pdf ヒルベルト空間の命名とその後 ∼ フォン・ノイマンの時代 ∼ 廣島文生 これ面白い!作用素のスペクトル理論がいろいろ唐突なのはノイマンによる打倒・ディラックな根性の成果でありましたか隊長どの。後で論文探してみよう。