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LET’S DO IT AGAIN / Jamie XX

音のテクスチャー、これまでの曲とはぜんぜん毛色が違うけど、この人の音だとわかる。音がしっとりしてる。

キックの音がぜんぜんイカつくない。ベースの音に輪郭を与えるだけの存在、くらいの印象。70年代ディスコファンク的。たぶんそのへんの影響がでかい。

踊らせるためのミュージックであり、リスニング用のミュージックであるという特異さは、音作りによるもの。俺はこれを聴ききながら踊っているわけではないが、聴いていて楽しい。世の中にはもっともっと踊ることにフォーカスした音楽もある。それらはもっとキックの音、あるいはベースの音がイカつい。

あとはうわものの音のセンスよ。サンプルを切ったり貼ったりしてまったく別のフレーズに作り変える手法。なめらかさとぶつ切り感がいい具合。これはもうセンスなのだと思う。それしかない。あとすごく時間をかけて作っているのだと思う。たぶん。

これを聴いていて、70年代のディスコファンクをもう一度ちゃんと聴きたくなった。電子音が主体だし四つ打ちだけど、マインドはちゃんと継承されてる。そこをあらためてちゃんとわかりたい。

俺ベーシストなのに、曲を作るときにあんまベースを弾いていない。ベースって、ほかの音との兼ね合いで生の音じゃないほうがいい場合が多い。だけどベースとキックのことが今は気になってしかたないので、そういう観点でベースを弾いて、少なくともグルーヴのなんたるかをわかった気持ちになりたいと思った。

俺は別に今ダンスミュージックを作っているわけじゃないけど、聴いていて小気味よいと感じさせることができるかどうかに、ビートがどう扱われているかはとても重要なことなので、ちょっと掘って考えたい。

そんな気持ち。ジェイミーありがとう。

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