#01 何個の目を持っていますか?
今回は、視点について書いていきます。記念すべき1回目ですね。
まず企画とは何か。
まず企画をするときに、考えて欲しいのが、何を企画するのかということ。これは別のタイミングで話せればと思いますが、基本的に「A→B」という変化を与えるために企画を考えるというのが大抵の企画の肝だと思います。
AからBに何かを変える。それがまずは、根本。ゴールを設定して、それを達成するために何をすればいいのか、何を変化させればいいのか、そのA(Beforeの状態)から別のものであるB(Afterの状態)にする。企画は常にシンプル。たまに、A→Dくらい飛び抜けているものや、変化率が高いものがあったりするけれど、それは、生活者にとってはわかりづらいことが多い。本来であればA→B→C→Dとなるべきものを、A→(B→C→)Dとなるならば、ぱっと見は段階が見えないので省略のしすぎも少し厄介。
※ついつい脱線しがち。
要は企画はA→Bの課題解決の方法であり、アイデアなのである。
まずは、3つの視点がある。
では、まず何をすべきなのか。それは、企画を考える際の、視点をまずは決めることが必要。「誰からみたら、どうなるのか」である。
企画は、基本的に、誰かのために存在する。その誰かのための、「誰か」を明確にすることが重要。
まず、考えるべきものは、実際に動くユーザーであり消費者であり生活者である。この視点がまずは重要である。①生活者。
そして、企画を依頼する顧客、もしくは、依頼者である。企画は基本的に、オーダーされるものであり、依頼主がいる。ここでは、クライアントと呼ぶ。②クライアント。
そして、最後が自社であり、自分である。自社と自分を同一とすると違和感があるかもしれないが、ここでは、自分以下のものは全てを含む。自分に利益を得る存在は基本的にこの群に入る。自分の所属する組織が徳をすれば結果的に自分も徳をする。故に、自社も自分に入る。ちなみに、ここには家族なども含める。③自分。
この①生活者、②クライアント、③自分の3つの視点がまずは大事。これが実現することが、まずは大前提に置くことが重要である。まずは、それぞれの大きな丸を描いて、その中に、それぞれの願望書くのがまずは大事。
それらがベン図で、交わったところが、全ての企画に関わる人が幸せになるWIN-WIN-WINの構造になる。
まずは、すべての人が「幸せになることが大事」。せっかく、企画をするのだから、誰も悲しまないものにしなくてはいけない。これらが、実現されないと企画に血が通っていない冷たいものになる。
誰かが不幸になる企画は存在していけない。
企画を切り分ける生活者の目線がある。
では、まず一つ目の視点である①生活者の目線をさらに切り分けていく。
生活者にはどんな切り分けがあるのか、生活者を思う限り切り刻んでいってみる。この切り分け方は、オリジナリティがあっても大丈夫。よくある分け方だと、①性 ②年齢 ③職業 ④地域 などがある。そこからさらに④趣味趣向 ⑤所属 ...etcなどなどがある。
まずはザクッとわけてみることが大事。もちろん、メインのターゲットを設定しているとは思うけれど、サブでターゲットは別視点からターゲットを見るとどうなるかとかを考えると、ターゲットを自分目線、友人視点、家族視点、他者視点、第三者視点、などと視点を切り替えてみることも大事。いろんな角度から、どんな見え方をするのかを多角的に考えてみる。
そうすると、ざっくりと分けられていたターゲットがより具体的に見えてくる。ターゲットの解像度や個性を見えると、見えなかった企画が見え始めてくる。例えば、主婦という単純なターゲットを主婦と捉えるのではなく、自己視点であればまずは人間、であり人である視点。家族目線であれば、母であり、娘でもある、義理の父から見れば義理の娘、夫から見れば嫁。第三者から見れば、主婦、専業主婦、兼業主婦、、などなど。単純に「主婦は〜」と考えるよりも、いろんな角度の主婦が見えてくる。ここまでやると、どんどん企画が面白くなってくる。(私だけか?)
そこからシーンを切り分ける。
そこからさらに、シーンを切り分けてみよう。
どんなシーンの目線がある?食事?遊び?平日?祝日?ハレの日?それとも辛い時?人は、シーンによって、さらに気持ちが変わる。企画を考える際に、最適なシーンを考える。どんなシーンで必要な企画なのか、どんな時に一番効く企画になるのか。
もはや、ここのシーンの段階で、 ほぼ企画のコアが生まれる可能性もあったりする。もしくは、それにちょっとひと押しするだけで、良い企画になったりする。それくらいシーンは大事。
時代や時間も切ってみる。
もう沢山の視点が出てきているとは思えるけれど、ここから時代に切り分けてみるのも面白い。
すごくシンプルには、過去→現在→未来と考えてみるのが簡単。
そこからさらに、現在からちょっと昔とかちょっと未来とかも考えてみる。
この段階で具体的に、その時代を設定してしまう。明治平成令和といった区切りであったり、ここ数年のコロナ禍の間といった区切りであったり、春夏秋冬であったり、1年後であったり、1日の間であったり...etcなどなど。
ここはある程度、具体的な時代設定にするとより、明確になる。過去は比較として役に立つし、データから未来を形成することができる。
逆に未来は、ある種のSFに近しいことを考えてみるのも楽しい。
また、時代などの時間軸ではなく、恒常的や単発的か、ライフイベントか、などといった頻度や機会も考えてみるのも面白い。
気分・感情でも分けてみる。
ここから先は、もはや各フィーリングである。その時の気分であったり、感情を喜怒哀楽でいうとどの感情であるのかを考えてみる。
喜怒哀楽と単純に言えども、どのくらいのレベルの喜怒哀楽なのか、どの感情からどの感情への変化があったのかなどを考えてみるとさらによりクリアになる。普通の感情から起こる感情の推移のグラフはどうなるのか。怒りから哀しみへの変化のトリガーは何なのか。
気分、感情には、何からしらのトリガーがある。そのトリガーを見つけることが大事。
解像度を変えてみる。
最後に、解像度を変えてみてみましょう。近くで見ると、遠くで見ると、それらはまた違う見え方をします。
ぼかしてみるか、近くで鮮明にみるか、距離を取って全体をみるか、木をみるか森を見るか的な。
+αな見方
もはや目というより、構造だったりするけれども、レイヤー構造やどのメディアから見るかとか、色を限定するとかキーワード群の縛りを設けるとか、ちょっと変わり種の見方もありますが、これは汎用性が低いので適宜自分で考えて通イカしていくのも良いかもです。
本日のまとめ
本日は、企画をする際の目が何個あるのかを述べてみました。
まずは生活者の視点をどうブレイクダウンするかを書きましたが、そこから応用として、②クライアントや③自分にも適用して各々考えてみるのも良いと思われます。
企画をするということは、いわば、いろんな目を持つことが重要だと思っています。いわば見る力であったり、見えている世界が企画に直結します。まずは、自分がどれだけ道具としての目を持てるかが大事です。
企画で飛び抜けることができない人は、「自分の目」でしか、企画を考えれていないことが多いです。自分が面白いと思えることももちろん重要。でも、それが一番最初に言った3つの視点のベン図に含まれていることはなかなか少なかったりします。(もし合致していたら最高に強い企画になる。新卒が一番強いのは、若手の時に若手の企画を思いつくこと。ただ、それが良い企画であると言うことを見る目と説明する力がないことがいつももったいなく感じている。)だから、まずは、いろんな目があることを理解して、いろんな目で見る癖をすることをやってみると良いかもです。
ここから、さらに、いろんなフィルターでみるといったことも後々重要になってきます。これは、スキルに近いです。見る目に合わせて、自分の経験やスキルといったフィルターを通すとまた違う世界が見えたりします。これは、別のタイミングで話せればと思います。
今回はこのような感じで以上になります。初めてのnote、緊張しました。
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