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毎日コツコツできない人間がたどり着いた最後の希望

毎日積み重ねるのはもうやめた。

そんなことを高らかに宣言すると「なんなんだ、このダメな人は」と思われるかもしれない。
でも無理なのだ。

漫画の仕事をしている私には締め切りがある。
常に進行が遅れがちな私は、編集のかたから「毎日必ず2ページ進めてください」と言われてその月の仕事を始める。しかし、どうしても気分が乗らず(それは、雨の日が多い)2ページ進められない時がある。
そんな時は次の日に3ページか、ひどいときは4ページの作画量が待っている。
無理なのだ。私は一日4ページの壁を越えたことがない。

そのうち、一日〇ページではどうにもできない分量の仕事が蓄積して私はほかの人に泣きつくことになる。
今回の仕事は、漫画なんて描いたことがない母に手伝ってもらった。(はは、ありがとうございます!)
まだ真っ白な吹き出しにセリフをカタカタ打ち込んでもらいながら、「こんなはずじゃなかった」「いまごろは完成して、ゆうゆうとごはんを食べているはずだったのだ!」などと泣きじゃくると「とりあえず、手を動かして」とたしなめられる。そんな日々が先月も数日あった。

では今回18日あった作画期間のうちわけを見ていきたい。
振り返りとカイゼンはとても重要だ。

1日~7日目(7日間) 5ページ
8日~14日目(7日間) 5ページ
15日~18日目(4日間) 14ページ

いやいやいやいや!おかしすぎるううう。
最初の2週間は一日の仕事量に換算すると、1ページずつも進んでいないのだ。なのに、最後の4日間で一日3ページ強をこなしている。
しかも、トーンなどの仕上げ作業はすべてこの期間にやっているのだ。
正気の沙汰じゃない。だって、この最終日は締め切り日なんだ。

このスケジュールを見て私が何を思ったか察してもらえるでしょうか?

私、やればできるんだよね。

である。どうしようもねぇな。
この一言がなぜか自信として心に刻まれてしまうから恐ろしいのである。
その間、自分が苦労したこととか他人にまで迷惑をかけたこととかは刻まれない。すっぽりと抜け落ちてしまう。そしてまた歴史はくりかえすのだ。(かっこよくない)

信じられないと思うが、このようなことを約15年繰り返している。狂気か。なので私はどれだけクズだと思われようがやめるんだ。
毎日、コツコツと、丁寧に、積み上げる暮らしを!あきらめる!

結論

ということで、お試しではあるが今月は違う方法で仕事を進めていきたいと思う。YouTubeである漫画家さんが言っていた仕事術を試してみたい。

7割の力でとりあえず完成させる。

だ。
とりあえずトップスピードで完成させてしまって、残された時間をすべて修正確認作業に充てる仕事術なそうな。

これが成功するかわからない。
だけど、コツコツ毎日を捨てた私に残された最後の希望はこれだと思っている。ひと月はこれを試してみたい。

一か月後、どうなっているか。もう年末でもある12月を、いい仕事したな~って気分で終わりたい。結果報告を楽しみにお待ちいただけると幸いです。

では仕事してきまーす!

森の文具店

最後に、今回トップに使用したイラストは「植物×文房具」をテーマに私が描いた小物のイラストです!

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