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味の豊かさと地味と滋味。

「好きな料理はなんですか?」

なんて答えるだろう、特には決めていないが、“旬の食材の持ち味を活かす素朴な料理“が好きだ。

春は取り立ての山菜を茹で、筍を焼き、
夏は川で冷やしたトマトときゅうり、
秋はサンマを焼いて、サツマイモを蒸かし、
冬は大根と白菜、タラとかを鍋でグツグツ……

日本には四季があり、季節ごとに美味しい物がたくさんある。
「和食=素材を生かした料理」なのは、良い食材が豊富なのが主因だ。

インスタ映え??

和食をメインでやっているのもあり、素材を活かした料理が好きだ。
煌びやかでなく、わびさびに重きを置く。
食材を重ねないで、食材の持ち味を活かす最低限の調味

最近はインスタ映えする物が好きな人が多いと思っていたが、意外と地味な煮物や炊き込みご飯に喜ぶ若者がいる。
最初は物好きな若者だなと思っていたが、最近は理由がわかってきた。

地味で滋味深い。

要は、美味いことが大切。
地味な料理の代名詞として有名な煮物。

最近は即席出汁や、処理済み野菜、調理済み食品などの流通で、簡単に作れるようになった反面
出汁を引いたり、出来たての状態(煮え花)を食べたりする機会が減ってきている。

煮物などの地味な料理に手間をかける事が減ってきた事で、本当に美味しい地味飯を食べる機会が減っているように感じる。

丁寧に作った地味飯は滋味深くて美味くて、若者にも受けるのだ。

滋味深い地味料理の会note

時代に合った味

例えば若者が、おばあちゃんの煮物をおいしくないと感じるのは、現代の食材で、簡単な調味料などを使いつつも、昔ながらの調理法で作っているからではないだろうか?
(まあ、他にも色々と要因はあると思うが。)

色々のうち最大の原因は野菜の味が薄いと言われる事な気がする。
が、これは個人ではどうしようもないので、現代の野菜と調味料を使って美味しい地味飯を作っていきたいと思う。

昔より鮮度は確実に良い物が手に入るし、安定供給でもあるから、確実に進歩してるし。

例え調理済みの物を使うにしても、即席の出汁を使うにしても、上手く組み合わせてやればかなり味のクオリティが上がるし。
ちょっと昆布を使ってみるとか、ひと手間かけたらグンと美味くなる。

滋味深い

【滋味】って味はイメージしにくいと思う。

上白糖より黒糖にある味。
山菜の苦味の中にある旨味。
白米よりも玄米に多い味........みたいな?

簡単に滋味深さを得るには、素材を最低限調理して食べる事、季節の物を食べる事、当たりが有効だ。

地味で滋味な飯を振舞った時には「なんだか懐かしい味」とよく言われる。

派手と地味

本能的に旨いと感じる物は“旨味成分“なんですけど、
地味飯は旨味よりも、素材の持ち味を大切にしていきたいんです。

本能に直接訴えかける、旨味調味料、麺つゆ、ゴマ油にマヨネーズ、、、
そりゃ美味い。よく知ってます。
派手な味。好きですよ。

けど、そればっかりの食事は飽きちゃうんです。
だからといって、味気ない地味な飯では物足りないんです。

だからこそ、滋味深い物を食べて、心から味わえるようになりたい。
見た目も味も派手さに惑わされずに、地味でも滋味な食べ物に価値を見出していきたい。

さ、今日の晩ご飯はどうしようかな。
思いっきり地味にしよう。
そんで、思いっきり滋味で美味いもんを食べよう。


いつもありがとうございます。 書くの大好きだけどやっぱ大変だから、サポートして貰えると持続性が増します。