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喧嘩

母と喧嘩した。

喧嘩と漢字であえて書くとなんとなく変な感じがするが、まあ口論でもいいし、言い争いでもいいし、意見の食い違いという表現でも構わない。

些細な事だ。どうでもいいこと。

お互いに折れない。そして母は私に、折れないあなたが悪いと言う。

そんな小さなことでなぜ意地を張るのだという。

人は、他人のことはよく見えるが、自分のことは見えないものだ。

母に言われたことを、そのままそっくり、母に当てはめて同じことが言える場面があるが、私はいつも何も言わないで黙って聞いている。特定の人のことになると、人が変わったように悪口を言い始める母。

人は、自分が一番正しいと思っている。

だから争うし、だから生きていられる。

よく「あなたは自分が絶対に正しいと思っている人だよね」と言われるが、それはあなたもそうだ。他人の言うことしか聞かない人間は、自我がないということだ。自分の意志や意見がない人はいない。自分が正しいと思うからこそ、生きているのだ。もっと言えば、自分が正しいと思うから、自分を認めてほしいから、自ら命を絶つこともあるのだ。

自分が正しいと思うという言葉は、自分を認めてほしいという言葉に置き換えればいい。

みんな、自分を認めてほしいのだ。

一人の人間として。個人として。生きている、証として。

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