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白杯関連企画|犬柴の勝手に 『犬の穴賞』

白杯に応募された作品の中から、お気に入りを、犬が舐めて齧って、穴を掘って埋めて保管する賞です。

夏のアポロ杯をきっかけに、交流が広がったので、秋の白杯でも新たな親交を求め、ほぼ初めましてのnoterさんから、勝手に選ばせていただきました。

では、発表いたします。

《 新人賞 》 香田ちり様

色鳥や和菓子を今日のご褒美に

鮮やかな秋の色の、小鳥、和菓子、紅葉した落ち葉など、豊かな秋を凝縮した、小さなものたちを(十七文字のミニマルな詩のスタイルも含め)、手のひらに載せて眺め、感触、温度、甘さをも味わえる、カラフルで可愛らしい、きれいな作品です。

《 万葉賞 》 本好きな鳥様

稲雀追われてもなほ金の米

黄金色に実る稲、澄んだ空を渡る鳥、貴婦人に側仕える雄鹿、一読、駘蕩(これは春の季語ですが)たる万葉の世にタイムスリップしたような景色が広がります。見晴かす田園は、世界中の稲作文化の国々と繋がっています。熱々ご飯の卵かけも、冷やご飯のおむすびも好きだ。

《 犬の穴賞 》 springsさま

銃を咥える空想をして銀河

その時は、顳顬ではなくて銃口を咥える、もしくは顎の下に当て、確実に脳を撃ち抜くこと。飛び散った頭蓋骨の破片や脳漿や血液が、白い壁にベッドのシーツに、描くであろう銀河を想像して、脣を皮肉に歪めて苦笑するのか。この作品は、事件です。

お三方とも、お疲れさまでした。素敵な、美しい俳句をありがとうございます。これから、益々のご活躍を期待しております。

おめでとうございました。

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これで、あなたもパトロン/パトロンヌ。