見出し画像

20180609社説から見る現代日本

おはようございます。本日は全紙で日米首脳会談を取り上げています。

以下各紙からの抜粋です。

日経:「安倍首相は拉致問題について「最終的には金委員長との間で解決しなければならないと決意している」と語った。北朝鮮の国家崩壊のような形での決着ではなく、現体制との対話を通じての解決を目指すということだ。だとすれば、小泉純一郎首相と金正日総書記による2002年の日朝平壌宣言に立ち返るのが妥当だろう。北朝鮮に拉致問題の解決を求めると同時に、日本も植民地支配への償いに真正面から向き合う。一方的な断罪では話し合いのテーブルに着くのは難しい。」

読売:「取引を重視するトランプ外交は、相手につけ込まれる危うさをはらむ。一貫した交渉方針の下に、北朝鮮に対処する。そうトランプ氏に説き続けるのも、首相の大切な役割であろう。重要なのは、「完全かつ検証可能で、不可逆的な非核化」である。地域の安全にとって、あらゆる弾道ミサイルと生物・化学兵器の廃棄も欠かせない。様々な機会を通じて、政府はトランプ政権と認識を一致させていくことが求められる。」

産経:「日米両首脳が、北朝鮮の完全な非核化に向け、制裁と圧力を維持する考えで一致したことも評価できる。核など全ての大量破壊兵器とあらゆる射程の弾道ミサイルの完全な放棄を定めた、国連安全保障理事会決議の履行が必要だと確認できた。トランプ氏は、休戦中の朝鮮戦争の終結に関して、何らかの合意に署名する可能性に言及した。在韓米軍の抑止力を損なわないようにしなければならない。これらの原則を堅持してこそ北朝鮮の脅威を取り除き、拉致被害者を救い出せる。対北交渉が「対話のための対話」に陥る恐れを避ける方策にもなるのである。」

毎日:「日本は日朝国交正常化を含め、東アジアの平和構築のプロセスに関与していく必要がある。(中略)日本は支援や協力を柱とする平和構築の長期的な計画を策定すべきだ。それに基づいて実績を積み重ね、信頼を根付かせることができれば良好な関係を育むことになる。(中略)米国との関係だけでなく中国、韓国、ロシアにもウイングを広げ連携も強化すべきだ。外相がシャトル外交を展開し平和構築に向け6カ国協議再開を提唱してもいい。」

朝日:「日米の首脳が緊密に連携することは重要である。ただ、日本が主体的に外交を構想し、近隣諸国との足場を固めたうえでなければ、予測不能のトランプ流に振り回されるだけだ。(中略)安全保障に経済を絡めるトランプ氏は、対日貿易赤字の縮小に照準を合わせ、巨額の米国製兵器などの購入を日本に迫っている。北朝鮮問題で対米依存を強めれば、足もとを見られるばかりではないか。米国に従うだけで、日本の利益は守れない。その当たり前の事実を首相は認識すべきだ。」

<社説一覧>
日経:日米連携をテコに日朝会談で拉致解決を/問われる日本の保護貿易封じ
http://www.nikkei.com/news/editorial/

読売:日米首脳会談 北の非核化へ緊密な連携図れ/高速炉開発 日仏協力で展望は開けるのか
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/

産経:日米首脳会談 成果を拉致の全面解決へ/はやぶさ2 生命と太陽系の謎を解け
http://www.sankei.com/column/newslist/editorial-n1.html

毎日:6・12会談へ 日本外交の試練 ポスト米朝への構想力を
https://mainichi.jp/editorial/

朝日:日米首脳会談 米国頼みを脱する時だ/子どもの虐待 残されたノートに誓う
http://www.asahi.com/news/editorial.html

※『社説から見る現代日本』マガジンhttps://note.mu/1minute_history/m/m70d97edb0376

※『1日1分歴史小話』マガジンhttps://note.mu/1minute_history/m/m7db9a358d26a

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?