見出し画像

20180712社説から見る現代日本

おはようございます。
本日のオススメは産経の「劉暁波夫人の出国 中国の人権監視を怠るな」です。

米中貿易戦争が激しさを増している中、欧州との連携に気を配る中国の姿勢があるように思えます。

一筋縄ではいきませんが、貿易を一つの切り口に人権や領土問題等々の課題が少しでも前進することを願ってやみません。

以下、産経社説からの引用です。

「中国の著名な民主活動家、劉暁波氏の妻で8年近く軟禁状態にあった劉霞さんがドイツに出国した。夫を亡くし、心身の健康を損なった末にようやく解放された。遅きに失した措置である。

劉霞さんは自由と人権を訴えた劉暁波氏がノーベル平和賞を獄中で受賞した2010年から北京の自宅などで軟禁されていた。

出国は劉暁波氏の死去1年を13日に控え、「病気治療のため」として認められた。劉霞さんの軟禁に国際的な非難が高まることを避けたのだろう。

(中略)

出国した劉霞さんにはまず健康の回復に努めた上で、自身や夫の体験を含めて中国の人権侵害の実情を語ってもらいたい。実弟が「事実上の人質」として中国に留め置かれた制約はあるが、沈黙は劉暁波氏の遺志でないはずだ。

(中略)

潤沢な治安対策費の下で人工知能(AI)を駆使した国民監視も進む。監視カメラと連動した顔認証技術や、会員制交流サイト(SNS)を通じた個人情報の収集と管理を徹底している。

(中略)

中国の人権状況に対し、かつて欧米諸国は通商政策とも絡めて改善を要求してきた。劉霞さんの出国は、ドイツのメルケル首相が粘り強く働きかけた成果である。貿易問題で厳しい対中姿勢を取るトランプ米大統領には、人権問題でも踏み込んでほしい。

スパイ活動を疑われた邦人が実刑判決を受けるなど、中国の人権問題は日本にとっても懸念事項である。日中関係の改善に前のめりになることなく、人権状況への監視を強めるべきである。」

<社説一覧>
日経:英国はEU離脱へ穏健路線の堅持を/不正を繰り返す日産の体質
http://www.nikkei.com/news/editorial/

読売:人手不足深刻化 官民で多様な対策を講じたい/子供の家庭環境 学力向上へ生活習慣の改善を
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/

産経:東海第2「合格」 運転延長と再稼働へ急げ/劉暁波夫人の出国 中国の人権監視を怠るな
http://www.sankei.com/column/newslist/editorial-n1.html

毎日:豪雨被災地への支援 ふるさと納税本来の出番/「合区救済」法案が成立へ 参院は主権者を遠ざけた
https://mainichi.jp/editorial/

朝日:参院選挙制度 自民の横暴、極まれり/来年度予算 歳出膨張抑えられるか
http://www.asahi.com/news/editorial.html

※『社説から見る現代日本』マガジンhttps://note.mu/1minute_history/m/m70d97edb0376

※『1日1分歴史小話』マガジンhttps://note.mu/1minute_history/m/m7db9a358d26a

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?