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20180625社説から見る現代日本

おはようございます。
本日のオススメは毎日の「独仏のユーロ圏予算構想 財政統合の歴史的な実験」です。

単一通貨ユーロの課題の一つに、金融政策はECB(欧州中央銀行)に統一されている一方で財政政策は各国政府に任されている点があります。

EU統合に懐疑的な人々や国々がある中、EUの中心たる独仏はどのような連携を見せられるのか。要注目です。

以下、毎日社説からの引用です。

「欧州の統合を次の段階へと押し上げる歴史的合意となるのか。マクロン仏大統領とメルケル独首相が会談し、統合の「新たな一章」を開く合意に達したことをアピールした。

その要となるのが、単一通貨ユーロを採用する19カ国で新たな予算を作る構想だ。近く開かれる欧州連合(EU)首脳会議で提起する。

(中略)

独仏が今回歩み寄り、ユーロ圏予算を2021年に創設することで一致をみたのである。

もちろん、ユーロ圏予算が直ちに各国の予算に取って代わるわけではない。国家予算を補完する限定的な規模でスタートする可能性が高いが、その規模をはじめ、詳細はすべてこれからだ。

それでも、欧州統合を推進してきた独仏の首脳が、再び財政や政治の統合に向けて一歩踏み出す意思を表明したことには意義がある。

1990年前後に当時のコール西独首相とミッテラン仏大統領が通貨統合で合意した際、どの国が参加するかだけでなく、単一通貨の名前も何も決まっていなかった。

「新たな一章」を成功に導く作業は多難となるはずだ。すでにドイツ国内では、メルケル氏が連立を組む政党などから反対論が聞かれる。しかし、イタリアに財政規律を軽視する政権が誕生するなど、改革にあまり時間をかけられないのも確かだ。

独仏首脳会談後に出された宣言文には、市民の声に耳を傾け民主的な議論を尊重する決意が盛り込まれた。そこが最も重要だ。」

<社説一覧>
日経:科学技術人材の育成にもっと危機感を/林業の再生担う新制度の課題
http://www.nikkei.com/news/editorial/

読売:個人情報保護 EU新規制の弊害が心配だ/漁業改革 企業の参入で競争力を高めよ
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/

産経:会期延長 「言論の府」の本領を示せ/児童虐待 支援渋る実態を直視せよ
http://www.sankei.com/column/newslist/editorial-n1.html

毎日:独仏のユーロ圏予算構想 財政統合の歴史的な実験/大槌町旧庁舎の存廃 遺恨残さぬ方法はないか
https://mainichi.jp/editorial/

朝日:核のごみ処分 原発推進とは切り離せ/台湾表記問題 航空界への異様な圧力
http://www.asahi.com/news/editorial.html

※『社説から見る現代日本』マガジンhttps://note.mu/1minute_history/m/m70d97edb0376

※『1日1分歴史小話』マガジンhttps://note.mu/1minute_history/m/m7db9a358d26a

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