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地下アイドルの新規獲得大作戦Ⅲ(Twitterを利用した新規獲得キャンペーンの効果検証)

続きです
新規獲得キャンペーンが始まって半月、中間報告をしたいと思います
前回は、このキャンペーンが始まって一週間、6/5のワンマンに向け、配信とビラ配りを通じて新規を獲得しようとするアイドルの取組をご紹介しました

 新規獲得が目的なので、KPIをフォロワー数の伸びに設定したのですが、キャンペーンが始まってみると、
・配信の告知が当日にTwitter
・配信時間もスケジュールの都合でまちまち

なので、既存フォロワーにしか伝わらないというKPI設定に致命的な欠陥が判明しました(今更)
 このキャンペーン自体、配信、ビラ配りを通じて「新規」を獲得するという企画だったので、企画倒れの感は否めないのですが、フォローはしているものの、現場から足が遠のいたフォロワーの掘り起こしという観点からは、ワンマンの動員に効果は期待できるのではないかと思っています(配信内容もおまいつ向けコメ返が中心で、やや企画倒れ感は否めないのですが…)

フォロワー数は増加した

図1 キャンペーン開始25日経過 
メンバー7名+公式アカウントのフォロワー増減合計

まずはここまでの途中経過をご報告します
開始後25日で合計250フォロワーを獲得し、合計フォロワーは順調に推移しました
このうち大きな変動があった日の特徴と考えられるものは以下の通りです

  • 14日目(+30)・・・メンバー全体に増加。TIF学園祭で目に留まったか

  • 20,21日目(+29,+33)・・・特定メンバーのフォロワーが増加(ライブ中に衣装が壊れてしまうハプニング報告)

  • 16日目(-28)・・・全体に減少。他グループもこの日は軒並み減少しており、おそらくTwitterの凍結・削除祭りの影響か

キャンペーンの効果は検証できていない

ただ、個人配信がフォロワー数に影響を与えたという仮説の確証は得られませんでした。見にくい表で恐縮なのですが、図2の通り、配信日(もしくは翌日)にフォロワーが大幅に増加したケースは少なく、相関としては弱いように見えます。配信時間の告知が当日Twitterでされることが多いので、新規ユーザーが配信をきっかけにフォローするという行動には結びついていないのでしょうか。
色々な配信プラットフォームを利用しているのも影響しているのも影響しているのかもしれないです

図2配信者別フォロワー数増減
色セルは配信日

フォロワー数の不自然な増加

 この検証を始めた時に、同規模の別なグループのフォロワー数も収集を始めていました。比較対象として収集しようと思っていたので、意図していたわけではないのですが、こちらのグループは収集期間に入ってから新メン加入やTGIF参加など、大きなイベントがあり、結果としてこのグループはフォロワー数に大きな変化がありました(前回記事参照)
 最近、さらに別メンバーにも大きな増加がありましたので、今回はこちらのケースを検証してみたいと思います

図3 フォロワーが急増したメンバーの一日当たりフォロワー増加数

 驚くほどの変動があります。特に話題になるツイートがあった訳ではないのですが、なんと計測開始17日目に600フォロワー、19日目に1000フォロワー以上増加し、累計10000フォロワーを達成しました。
 ここまで変動すると色々と邪推してしまうのですが、ツイートにどんな反応があったのか、この方のフォロワー数の増加時期に画像つきで投稿されたツイートへのいいね数、RT数の変動を確認してみました

急激な変動があったメンバーの分析

図4フォロワー数累計と「いいね」「RT+引RT」の関係
画像なし投稿はカウントせず

 この図をみると調査開始から16日目までは微増で推移していたフォロワー数が17日目、20日目に急増していますが、直前に「いいね」が増えていることが分かります。表面通り解釈すると、投稿された写真に「いいね」が多くつき、これをトリガーとして、新規ユーザーがフォローするという導線が推測できます。いわゆる「バズり」に近い動きにみえます。単純にフォロワー買っただけならこの傾向にはならないはずですし。現場でみてる限り、これ以降、特典会の人数も増えてる気がします
元々このnoteは経営的な観点からアイドルを見てみよう!がテーマなので、フォロワー数が直接的に売上につながるのであれば、この導線は試してみる価値ありなのかもしれないなと思いました
偶然面白い数値が観測できたので、引き続き見てみようと思います

SNSはストックからフローへ?

この検証を通じて、アイドル界でもSNSの位置づけが変わってきたことを感じています
従来はフォロワー数に代表される「ストック」が重要視されていましたが、最近では「フロー」つまり、フォロワーのアクティビティにどう影響を与えたか、がクローズアップしているように思います
Twitterの「おすすめ」もアクティビティが重視されてきていますが、今後はこの傾向が強まるように思います
この「おすすめ」に上がるのは特定の条件をクリアする必要があります。このロジックは公開されているので、ご存じの方も多いと思いますが、こちらの記事に詳細が紹介されています

フロー(アクティビティ)重視であれば、効果的にSNSを利用するには、このロジックを活用した方が良いのですが、この傾向が今後も続くのか、やはりアイドルにはストックが大事なのか、次回はSNSマーケティングの観点から、集客につながる導線について、少し調べてみたいと思います

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