突撃、初見の昼ごはん(坦々麺編)
雨かみぞれか、冷たく降り注ぐ
冬の雫を薄いビニールで防ぎ
今日も昼食探訪探訪
以前から存在は知っていたが
気になっていたお店に突撃
タイ料理専門という
日常に非日常のスパイスを
寒い日にはタイカレーの辛さが
身体を暖めてくれるかもしれない。
そんな淡い期待を込め
込め込めていた私が甘かった。
「オーダーが立て込んでまして
お時間掛かります。お急ぎの場合はちょっと...」
店内に入るなり
異国情緒漂う極彩色を身に纏った
(アジアン文化最高でーす系)の
巨大黒縁眼鏡女子が言い放った。
どう見ても日本人である。
それほど広く無い店内には
カップルが3組。
つまり人にして6人
席は半分も埋まっていない。
時刻は12:05
ランチスタートでもう回せない。
ランチメニューは3種しか無いのに
ふむ
店内の雰囲気にそぐわない
ロングコートを着た神経質そうな
細形詐欺師はお断りなのだな。
タップリ時間はあるのに
わざとらしく腕時計を見て
「残念〜またきますねェ」
と愛想よく捨て台詞を吐き
店を後にする。
おそらく二度と足を運ばないだろう。
気持ちを入れ替えて
次のお店に向かう。
ターゲットは坦々麺。
やはり寒空を彷徨う悲しき
サラリーマンを暖めてくれるのは
いつもきまってラーメン屋
立派な日本のソウルフードである。
以前は和風居酒屋でしたスタイルの
感じの良い店舗に到着。傘を畳み店内へ
カウンター3席、ボックス1席
狭い店内。もしかして焼き鳥屋だった?
客は3人(1-2)サラリーマン@オール
漂う親近感
初日から常連になれる空気感
VIVA坦々麺
メニューはメイン4種の坦々麺。
初めてなので優しく下さい。
と童貞感丸出しボーイの面で
女性にオススメの「白」をチョイス
消毒、食券、ウォーターサーバー
全てがコンパクトで無駄のない店内
ハイ、ドン!
まぁ濃厚。胡麻と豆乳はベストマッチングなのは確実なんだけど、辛味を足してる辣油が辛すぎずピリリとカーァッとなって一気に身体を温めてくれる。胡麻タップリではあるがちゃんとスープも楽しめるように、サラサラとコッテリとトロトロ具合が良いバランスだ。女性用メニューを意識してるからか、ラーメン屋でお目にかかることが少ない野菜がトッピング。水菜、パプリカ、グリーンリーフ?さっぱりシャキシャキ食感が口の中をリフレッシュしてくれる。全体的に優しい味だよね、と油断させておいて挽肉にトライすると、私の口内と鼻腔に衝撃が走った!辛いのではない!何なんだコノ独特な獣のように強烈で良い意味でアクが強い男性的な味は!!!
この店の名前には、ある動物が入っている。よもやその肉を使用しているということはないだろうが、クセのある挽肉軍団が香ばしい油を纏って丼全体を引き締めている。もはやその肉だとしても、問題はないと言えよう常連にさせるほどヤミツキになる味。よく見たら店主もその動物を彷彿とさせるようなスタイル。狭い厨房の中を器用にクルクル回ってオーダーに対応するワンオペ上等ランチに是非お寄り下さい雪国の優しき○のプーさんである。
驚いた。
辛くないけど辛い坦々麺、白。
食べ終えてみれば
汗だくの詐欺師の出来上がり。
また来ようと思える
良い出会いであった。
午後の仕事のことは
ちょっと考えたくない。
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