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突撃!初見の昼ごはん(魚編)

この日はあられが吹き荒ぶ絶好の日(?)

コンビニ飯が続いていたので
しばらく遠ざかっていた例のマガジンに
新しい記事を追加しようと
ネタを求めてやってきた。


そう、ランチの時間だ


郊外にある今日のお店に向かうために
独り、車を走らせる。

パラパラパラパラ

私はもういい大人なので変な改造車に
乗っているわけではない。霰がフロントガラスに
当たって爆ぜる音である。実に風流ではないか

音が

だんだん

激しく…

もうやめてくれ(泣)

もういいって、冬はさぁ、終わろうよ。
いや路肩に雪は積もっているけれども
そして駐車場には溶けかけた雪が
びしゃびしゃと、溶けて水となり、
その上にあられが降り、冷え固まって
あたらしい根雪となって足元を固める
やがて世界は白くなり…もうええて(シ立)


めちゃめちゃ混んでる

卸売り魚市場の中にある有名食堂。
地元でも知る人ぞ知る場所で
各地に食材を運ぶ大きなトラックが
何台も停まっています。
一見すると一般人が入って良いのか
迷うような敷地内にありましたす。

す?

平家建ての食堂は広く
テーブルが16席くらいの
社員食堂並みでございます。

まさに魚市場で働く方々が
お昼をお召し上がりになるような
そんな穴場なんですね。

いざ突入!

年代を感じる建物とは裏腹に
入口のサッシが驚くほどスムーズで
カラカラカラ♪という音を想像していたが

「スィーーーーーーs」

いったいどんな手入れをしたら、
こんなに滑りがよくなるのだろうか。
滑らかすぎて自動ドアかと思ったくらい
まったく力が要らなかった。
新品より滑らかなその動きは
夜な夜な店主がサッシを取り外し
一心不乱に砥石で研いでいる様を
想像させる。いや個人差はある。

いざ、突入!(2回目)

食券を購入するタイプの食堂は
回転率が早い、良食堂の証!
手書きの巨大ホワイトボードも
美味しさの証!
まぐろ三昧、刺身定食、海鮮チラシ、エビフライ定食、カニチラシ、唐揚げ定食、ミックスフライ定食、煮魚定食、うな丼…etc
そういえば店先に「マグロ祭り」の幟もあった。

普段優柔不断な私だが、実はもう入る前から
頼むメニューは決めていたのだ。

海鮮系にアレルギーのある私だが
「魚」に限れば大丈夫なのだ。
つまり、私が、頼むのは…

おぃぃぃぃぃいッッ!

・〇▽定食
・日替わり定食
アジフライ定食
・生サーモンいくら丼
・□□△〇△定食

おいしそうな手書きのホワイトボード

なんということでしょう
アジフライ定食が売り切れている!
時刻は12:55早いッ、あまりにも早すぎる。
哀れな巨神兵ぐらい早すぎるっぅぅ!

しかし、0.5秒で持ち直し、
別のメニューに狙いを定める。
そう今日は日替わり定食だ!

初めて訪れる店で日替わりを頼むのは
「結局コスパなのよね」と思われそうで
非常になんというか心外といいたいところだが
結局コスパなのである。


ドンッ!

日替わり定食900円(税込)

焼き魚、煮物、豆腐、揚げ物、漬物、ごはん、みそ汁
完璧なバランスなのは言うまでもない。
しかも、卸売り魚市場なのだから期待は爆上がり。
今日の魚は

威張っていいレベルのサバ
つまり、サバイバルを許す

驚くほど臭みのないサバだった。
身はしっかりとしていて、うまみが凝縮されている。
脂滴る焼き加減も最高のものだった。
時折出会うパッサパサのサバやアブラブヨブヨのサバ
とは比べ物にならないくらい美味な鯖であった。


これくらいのサイズがいい

和定食だけでも良いのだが、チョットだけこうやって
揚げ物があると助かる。ワンパクな年頃なのだ。
実がこれはメンチカツ!しかも手作りで肉汁が迸る
ジューシーな上物。
これだけホットスナックで売っても
コンビニを軽く凌駕するレベル。

厚揚げ...って思ったら?

ダシのしみ込んだ厚揚げは、あったかくて
それで…!やわらかい!?プルップル🎶してる
甘塩っぱくて、定食全体をまとめ上げてくれるような
包容力のある味わいに脱帽。

雪より輝くごはん

1も2もなく米なのよ。
結局、ここが最大のポイントになるわけ。
いや、いろんなところで頂くことがありますけどね、
料理がおいしくたって、場所が良くたって、サービスが良くても、
結局コメにかぎるのよ。
これは仕方がない。米処で育っているのだから。
どれどれ、コメに厳しい私が食べてみましょうかね
ハイッ!ウマイーッ。すぐ旨い奴―ッ。
完璧かッ、ココは。


大変よくできました。


大きいテーブルでの相席だったが
私の斜め向かいに座っていたのは
少し年上ぐらいのサラリーマン。
彼が頼んだのが
「煮魚定食(マグロカマ)」

ゴクリ…。
次はチャレンジしてみたい。

非常にキレイに食べ終わった皿には
標本として飾れるほどの骨を残すのみ。
何にも残っていない皮も何もかもない。
のみ

私の定食より早く届いたとはいえ
その差は約2分程度のはずなのに…

颯爽と立ち去った彼をなんとなく
メンチカツを齧りながら目で追った。
彼は雪の残る駐車場を歩き
県外ナンバーの営業車で冬空へと消えた。

その姿を見て私は
彼の美しい解体スキルに脱帽しつつ
食への飽くなき探求心に
自身も触発されたのであった…


は?

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