見出し画像

突撃!初見の昼ごはん(つけめん編)

ジワリジワリと気配がします。
もう、夏が近づいてきています。

昼時に外に出れば、汗ばむような陽気。
「れいきによわい」属性をもつ雪国育ちの私。
冷房はもう少し待っていただきたいと
独りごと。



—今日のお店は、専門学生が蔓延る
大きな通りに面しています。
背中合わせで市営住宅?
のようなものが立ち並んでいます。
そして向かいにはタクシー会社がある
という一見すると繁盛しそうな立地なのですが.…


茶系統の色合いも相まって、外観は人を
寄せ付けないオーラがもやもやと漂っています。
今日はこの店に突撃です。

店内に所狭しと並んでいる
サイン色紙に添えられたコメントから
つけめん推しであることがうかがえます。


ポップや店長コメントから
そのお店のオススメに乗っかるというのが
このマガジンの裏コンセプト
これはもう、つけめん1択

メニュー写真を見て、超絶美味しそうな
濃厚味噌を頼みたいところを「グッ」と我慢し
「じゃあ、のうこうみs…」まで言いかけて
私は心の中で自分の右頬を叩きました。

パシーンッ!

私は愚かな人間です。
一度決めたことも守れないような
意志の弱い人間なのです。
だからせめてnoteの中では
まっとうな人間でありたいのdeath

GO!つけめんGO!

自らを奮い立たせ、颯爽とつけめんをオーダー
入店よりここまで約8分。
どれだけ葛藤したか
お分かりいただけるであろうか
ただの優柔不断な嫌な客である。

多くの場合、つけめんというのは
ラーメンと比べ麺自体の内容量が
多くなっている。親切な店は
グラム数まで表記してくれるところもある。


ここは並盛りでオーダー。
やたらと店員がお勧めしてくる
「くずれ煮卵50円」を完無視して
料理が来るのを待つ。
仕込みを失敗したであろう煮卵は、
私の後で3人くらい
入店したお客さん全てに断られていた。

おそらくつけめんの具に
煮卵があらかじめセットされていると
踏んだ我々取材班は、あえてお得な
トッピング商法に乗らずに
来るべき時に備えることにしたのだ。



デデン!

あのー、煮卵さんですよね?

涼を感じるひやもり

到着したつけめんは
「ひやもり」という仕上げ。
茹であげた麺を冷水で冷やすという
非常に手間のかかる提供方法だ。
ところで煮卵さんですよね?


そういえばいつからか
「冷やし中華」の存在が
軽んじられている気がするのだが
気のせいだろうか?
夏に食べる冷たいつけめんは
冷やし中華ほど見た目が派手ではないが
煮卵さん、聞こえてます?
味に関しては、とんでもない
存在感をだしてくる。


やっぱり煮卵さんですよね!?

何度問いただしても
煮卵さんが返事をしないので
やっぱりバツが悪いんだろうなぁと
思いながらも「くずれ煮卵」の語感が
「はぐれスライム」
シンクロしてしまい、追加で頼んで
やろうかと不意に頭をよぎったが
よく見るとこの煮卵もあまり
形の良いものではない。


そこから察するに、くずれ煮卵の
くずれ具合は想像を遥かに
凌駕する崩壊っぷりなのかと
一瞬興味を惹いたが、
やがて考えるのをやめた。
そして、一口すするるるぅるる♪

ズズッ、ズーッスッ、ズズゥー

魚粉多めの鶏ガラ生姜醤油、いや魚粉多め。しかし多いだろ魚粉!だがしっかりとした味わいと優しさが隠れている。辛みと塩分のバランスが絶妙!麺を「ビッタビタ」に出汁に付けて無遠慮でかっ込みたい衝動に駆られる。無論そうしたのだが。そして今回このつけめんで、もっとも興味を惹いたのが、つけ汁の半端ないネギの量。


魚粉の多さも気にならなくなるほどのネギネギネキネギ。シャキシャキの歯ごたえと、爽やかな辛みを持つネギの風味が、これからくるであろう夏の暑さに「シャキーン!」と、その、よくわからないがなんだかそういう感じだ。


そして実は最初に麺を投入しようとしたときに、出汁の中に麺が浸っていかないので「これはとんでもない上げ底なのかもしれない」と一瞬疑ってしまったが、その答えは以下の写真の通り

チャーシュー・メンマ遠近法

しっかりとした食べ応えのあるチャーシューがゴロゴロとネギの海底に潜んでいたのである。おなじくラーメンスープという独特の海域に自生すると言われているメンマも主張してきている。余談だが私はメンマが大好きだ。いや、麺の話をしているので余談でもなんでもない。


いつしか夏の定番冷やし中華をお店で食べなくなっていた。
たしかに見た目は鮮やかだし、野菜も多く栄養面でも優秀だろう。でもなー、なんだろうなー、あの食べにくい感じ。混ぜるのが正解なのか具と別々に味わうのが正解なのか。あと酸っぱい奴と、甘めのゴマの奴、味ってそんなもんだよね?冷やし担々麺とか、台湾風とか油そばとか、あるじゃないですか。区別っていうか、今の若い子たちにとって「冷やし中華始めました」って、もうおじさんたちのネタですよね?先パイ、センパイ、
冷・中・先・パ・イ、夏のポジションやばいの気付いてます?


しかし、世の中には”全日本冷やし中華はもう中華ではない、日本固有の夏の風物詩なのだ推進委員会”略して「全冷夏会」の重鎮みたいのが居て、私が所属する「元つけめんの俺が転生したら冷中で無双な件、作成委員会」という四流ラノベ作家陣を潰しに来るのだろう。


いつものように脳内がオーバーヒートを始めたので、ここらへんで終わるとしよう。美味しいつけめんを味わえて大満足ではありましたが、冷中先パイの今後を考えると心配ではありますね。どなたか美味しい冷やし中華のレシピを教えてくれると助かります。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?