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M. ジュリアーニ「アレグレット」(練習64) 〜 「青本」和声分析26


M. Giuliani: Allegretto 概要

ハ長調の変奏曲。
四分音符で中心で始まる主題から、八分音符、三連符、十六分音符とアルペジオがどんどん細かくなっていく。そして和声もそれぞれの変奏で少しづつ変化している。

和声分析

主題

コラールのような、あるいは声部が少ないが和声課題のような主題。
なので転回形とかも含め和声記号を振ってみた。


第1変奏

メロディと伴奏といった感じの形態で、メロディや和声は主題とほとんど変わらないが、最後3少節は和音が変わっている。
14小節目は6小節目と同じ和声としたいところだが、通常IIからIの第一転回形という進行はしないため、Dは刺繍音と考えてIV - I という進行とした。

第2変奏

1拍ずつ転回形とするか、各小節の1拍目の和音内での変化と捉えるかで解釈が分かれそうだが、そういう箇所は1拍目のみに記号を振った。
第1変奏までは属和音に第7音は使われていなかったが、ここでは属七の和音が使われている。


第3変奏

和声的なことであえて触れるとするならば30小節目のIIだろうか。1拍目裏でDが出てくるのでIVという感じはしないのでここはIIのみとした。非和声音であるEが一瞬出てくるのに注目しても良いかもしれない。


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