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1.5(イッテンゴ)
2022年5月8日 15:11
「いつ来てもほんと凄いですね、ここ」 助手が辺りを見回し、感嘆の声を漏らす。「これが人工の空間だなんて」「そうだな」 彼はおざなりに返事をし、足元に置いたケージの扉を開けた。 暫く待つと、掌に乗る程の小さな竜が顔を覗かせる。「このコも売約済みですっけ」「ああ」 羽音を響かせ飛び去る姿を見送り、彼は深く息をついた。 採集数は国よって厳密に管理されており、ピクシー達はこの温室で一生