読書ノート 「重力と恩寵」 シモーヌ・ヴェイユ
いまここで、共感できる言葉たちを書き写す。
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二つの力が宇宙を統御している。光と重力と。
創造は、重力の下降作用、恩寵の上昇作用、それに自乗された恩寵の下降作用とから成り立っている。
恩寵、それは下降の法則である。
あまりにひどすぎる不幸に陥った人間は憐れんでさえもらえない。いやがられ、嫌われ、さげすまれる。
真理を愛することは、真空に耐えること、したがって死を受け入れることを意味する。真理は死の側にある。
なにごとが起ころうと、宇宙は満たされている、と我々は確信している。
時間は永遠のイマージュである。だがそれはまた永遠の代用品である。
浄化とは善と渇望とを切り離すことである。
天空のそとに頭を出した魂は存在をむさぼり食う。
自分以外の人間たちの存在それ自体を信じること、それが愛である。
善はこまぎれになって、悪のなかに散在している。
悪には際限がない。しかしそれは無限ではない。無限のみが際限のないものに制限を加える。
あらゆる問題は時間に帰着する。
神は不在というかたちでしか創造のなかに現存することができない。
この世界は、まったく神を欠いているかぎりで、神自身なのである。
われわれは全体の一部分であり、全体を真似なければならない。
この世界は閉ざされた扉である。それは一種の障壁である。そして同時に、通路でもある。
純粋に地上的な幸せは仲立ちである。
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