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キャリアの浅い新人がベテランよりも優れていること

ブライダルに伴うフローリストの業務として
会場装花の打合せがあります。
私はいくつかの店舗で店長を自分のお店では
入社3~6か月程度の
比較的キャリアの浅い時期から
打合せデビューをしてもらってました。

一生に一度
決めごとも多く価格も高額
飾る場所も多く提案も必須

ある程度のキャリアを積まないと
ブライダルの打ち合わせは出来ないと
思う人も多いです。
しかし入社間もないキャリアの浅い子でも
付加価値の高い打合せは行えますし
ベテランを凌駕する満足度を得てきます。

知識も技術も無くキャリアの浅い若手が
ベテランを凌駕する事など
あり得るのだろうか?あるんです。
確実に優位なポイントが一つあります。
それはお客様目線を持っている
という事です。

お二人に一番近い存在

私は打合せで
二人の代弁者になって帰ってこい。
と送り出します。
それにはあなたが一番適任だからだ、と。

何故なら
普段花に接することがないであろう
お二人の疑問や不安に
一番近い目線を持っているのは
店舗の中で一番キャリアの浅い
あなたなのだから。

メイン装花の金額を初めて見た時
「高っ!」て思った?
お二人もそう思うと思うよ。

メイン装花の実物を初めて見た時
「素敵!」って思った?
お二人もそう思うと思うよ。

あなたは通訳です

多分お二人は
「こうしたい」「これはイヤ」という希望と
ぼんやりとしたイメージを持って
打合せに望まれると思う。
でもどう伝えていいのか?わからないはず。
そりゃそうだよね、会場装花のオーダーとか始めてだから。

我々はプロだから
要望をくみ取れればなんでも作れる。
でも依頼者は当然花の事は素人です。
イメージを的確に伝える言葉を知らない。

だから、
我々制作者と依頼者とをつなぐ通訳が必要。
言葉になってない要望を
言語化して作り手に伝える。

解らない事を言われたら
「調べてきます」で良い。
どんなのが似合いますかと言われたら
次回提案します。で良い。
事務所に戻ってくれば
全力でフォローするから。

その代わり
私がどっちが気に入ると思う?と聞いたら
こっち、と答えれるくらいお二人の事を理解してきてね。

即答=満足度 ではない

お二人の質問に対して即答は最善だけど
それ以上に
「この人、自分たちの事を理解しようとしてくれている」
と感じてもらえる姿勢が大事。

一生に一度の事。
経験則で即答するよりも
時間を頂いてしっかり考えるのが当然では?

きれない施工例の画像も大事だけど
一生懸命書いた装花の提案イラストも
素敵じゃない?

そこに上手い下手はあんまり関係ないよ。

聞く力の重要性

最終的には
自分で提案出来るようになって欲しい。
しかし、それには時間と経験が必要。
それを待つ間に失われていくお客様目線を
今のうちにしっかりと認識しておく方が
今後の成長に役立つ。
そう思って
打合せデビューは早めに設定してました。

まだ理解しきれていない商品群。
提案できるほど蓄えれてない知識。
初めて会う人にプロとして答えないといけないプレッシャー。
ブライダルの打ち合わせは、
慣れるまで不安がとても大きいです。

そんな中で売り上げを上げてこなければ・・・
なんて思っていると、
相手の顔さえ見れなくなります。

20〜25歳の新人スタッフさんは
結婚式の出席経験すらない子も多いです。
そんなコに背伸びさせても誰も喜ばない。
良い提案とか無理です。

料理したことのない人に
季節のオススメの野菜と調理方法聞いても
感動する料理は提案してもらえないよね。

インプットなくしてアウトプットなし

全然提案出来なくても
先輩たちが全力フォローするから大丈夫。
その先輩たちのチカラを引き出すためには
お二人の要望しっかり私たちに伝えてね。

聞くチカラと伝えるチカラ
打合せには両方のスキルが必要ですが
まずは聞くチカラを養うのが大事。

それを持ち帰り
プロ同士で伝える経験を繰り返すことで
お客様=花の素人へ伝える力へと
応用力が増していきます。

打合せはモノを売る場ではない

人は想像よりも上のモノに感動を覚えます。
その感動は価値となり
ふさわしい対価を頂けます。

お二人が持っている装花に持っている
「こうだったら良いな」を把握して
越えるべきラインを認知出来なければ
感動を届ける事は出来ません。

モノを売りに打合せに行かせるとか
論外だよね。って話です。

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