詩・生活

まだ子供だから、大人になりたい。もう大人だから、子供に戻りたい。ずっと生きているから、死にたい日もある。いつか死ぬことを知って、生きていたくなる。ひとりがつらくてふたりになったのに、ふたりがくるしくてひとりになりたがる。夏には冬の澄んだ空気が恋しくなるし、冬には夏のきらめきと生命力を求める。


どうしようもなく強欲なわたしたちは、常に「こうだったらな」を並べている。あなたもわたしも、完璧に満足することなんて、できないんだよ。本当は。あのスターもお金持ちも、全てを揃えることなんて、無理なんだよ。実は。

みんなそれぞれなにか足りない状態で、なにか抱えた状態で、生活をしている。それがそのまま、「だからわたしもあなたも大丈夫」という話にはならないんだろうけれど。

きっと、自分にはなんにもないなと思ってしまうときは、足りないものだけ数えているってだけなんだよ。

どうかもう一度、見つめてみて。
自分の持っている、宝物のこと。