たった三歳で亡くなった弟よ

あの日オレは怖れていた

お前の顔を見るのが怖かった

信じられなかった

そんなことが起こるなんて

だけどお前は確かに亡くなった

俺はお前の顔を必死の心持ちとともに見た

なんと穏やかな死に顔だったことよ

隣りのおばちゃんがなぜかお前の顔を見て号泣していた

感情表現に乏しい俺の目にもその場面は今も焼き付いてる

貧しい家庭環境の中でも俺たちに笑い笑顔をもたらしてくれたお前

お前は本当に天使だった

お前が目の前でおどけてひいてくれたエアギター

今でもハッキリ覚えてる

お前はあの世からでも俺たちを見守ってくれていたね

お前のお陰で家は持ち直し

裕福になっていった

だけど家族の心はバラバラになっていった

俺は今でもその事が本当に悔しい

感情表現が本当に乏しい俺

本当は叫びたいのに

心に蓋をすることをいつの間にか覚えてしまっていた

時おり雲を眺めていた

どこまでもどこまでも傷つけあうこの社会

俺はいつしかそんな社会を避け始めていた

俺を家という名の牢獄に閉じ込め、無理解の極みをぶつけ続ける最小単位の社会の代表だった両親

本当は好きだったのにどこまでも好きだったのに...

カズユキ

お前はどうやら生まれ変わったんだね

母親のこともいまではそう感じている

父親はさすがにあっちで再訓練のようだね

俺に絡んでくることも今ではもうない

ありがとう

本当に長年ありがとう

俺たちを支え続けてくれてありがとう

ほんの少しですぐわかったような気になる私たち人間

ほんの少しのことでお互いいがみ合いだす私たち

綺麗事だよと否定から入られる圧倒的多数の方々

うまく立ちまわられる人たちだけが報われる社会

不器用でもいいじゃないですか！

声をあげることさえ出来ない人たちがいる

いまだにどうしようもないくらいいる

それも人生だよ、と悟りがおのあなた

確かにあなたは正しいのかもしれない

ただね、問題はそこでとどまるのだろうか...

私たちの想像すらおそらく及びもつかない深い深い暗闇...どんどん引きずり込まれている人たち...おそらくそこでは人ではいられない

光の国からやって来る存在を感じる

その方たちですら恐れはなくとも疲れ始めてる

そんなものねぇねえんだよ！とうそぶく人たち

真っ先に逃げ出すくせに...人間界だけで威張ってたってどうしようもないのに...

今日も陽は昇る

今日から元気で

できれば一日一生の心持ちで

ではでは🌿