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イチオシの文芸作品リスト

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お気に入りの文芸作品と自分の作品をまとめています。
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記事一覧

【詩】彼岸花の見ごろはとっくに過ぎたのに

彼岸花の見ごろはとっくに過ぎたのに 枯れた彼岸花の中で、 少女は遠い記憶に思いを馳せる。 …

【短編小説】 四季譜 秋の朝

秋の朝日に木々は紅葉の衣をまとう。木枯らしの風に散る彼岸花、命のはかなさを物語る。 人は…

【小説】終わりなき労働のサンドイッチ - 希望なき未来への饗宴

東京の未来都市、そこでは光と影が交錯するような高層ビルが天に向かって突き刺さり、人々の生…

【小説】2020年の羅生門

2020年のある日の夕暮れ。 タロウは、ネットカフェの個室で就寝を待っていた。少年時代から万…

夏色の少女 1

 それはあの夏。  今でも思い出す。もう二度と出会えない彼女との日々。  何よりも、だれ…

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[短編小説]まねくねこまねかれざるねこわらうねこ

 夜勤明け、バタンキューで布団に入り、次に目を開けたら昼過ぎだった。  俺はしばらくぼん…

kengpong
1年前
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【短編小説】リリイ・シュシュの真似事

夕暮れの田舎、一人佇む少女。かつての純朴な黒髪が、今は派手な金色に変わっている。まるで一晩にして処女らしさを失い、禁忌の花を咲かせたかのようだ。 穏やかに揺れる穂波が黄金色に輝く田んぼ。それは少女の心と重なるかのように美しく煌めいている。新しい衝動に呼び起こされ、自分自身とは何かを問うているのだった。 「この金色は、私の魂が表出した姿なのだろうか?」 呟きながら、長く伸びた金髪を優雅に振り乱す。黄金色の輝きは、新たな可能性の光を感じさせる。 どこへ向かおうと、この新しい衝動に

【短篇小説】 不思議な学園

とある学園は深遠な謎を秘めていた。学内のあらゆるスキャンダルと犯罪は、巧妙に覆い隠され、…

短篇小説 天に嘆く

生れ落ちた世界で天に嘆く毎日、喜びと悲しみ、輝く落日の夕景。季節は秋。私が終わるか?、こ…

短篇小説 終わりを歩く

優しい終わり方を考えながら歩く、川を染め上げる赤色。紅葉の終わりとその行方を知るものを誰…

短編小説 秋風と選挙

秋の風が街角に舞い、老人たちは未来を考えず、日々を淡々と過ごす。選挙のポスターが風に揺れ…