雑記~会計士試験と簿記一級~

会計士試験と簿記一級の関係性についてつれづれと述べていきます(*^^*)

話の中心は主に、「会計士試験の学習の過程に簿記一級の学習は必要か」と、「簿記一級の学習における会計士試験の学習の有用性」についてです。あくまで雑記なので、気軽に読んでいただけたら嬉しいです(*´-`)!


まず、たびたび議論になることがあり、またたまーに私のところにも相談があるのが、「会計士試験の学習の過程に簿記一級の学習は必要か」というもの。

あくまでも個人的な意見ですが、私の見解としては「やっておいて損はない」ということです。

「簿記一級の学習は不要」と考える方の多くは、そもそも会計士試験の会計学(財務会計論と管理会計論)と簿記一級の内容はほぼ同じだし、なんなら会計士試験の方がレベル高いし出題方式や傾向に合ってるんだから、わざわざ簿記一級を学習する意味がないと言います。

たしかにそうだし、これに対しては全く反論できません。

ただ私はこれ以外の理由で、簿記一級の学習には意味があると考えています。


まず、「力試し」が出来ることです。簿記一級検定は、簿記を学習したことがある方であればご存じの通り、非常に難易度が高いものです。また、日本商工会議所が公式に作成している試験なので、簿記を学ぶ際に押さえておいて欲しい知識や最近のトレンドなどを出題する傾向にあり、まさに「学習の進捗を現在進行形で力試しすることができる」といえます。

また、力試しという側面から、時折、簿記一級では会計士試験よりも難しい(会計士受験者でも悩むような)問題が出題されることがあります(特に工業簿記・原価計算)。また、論点自体は難しくないものの、普段とは違う視点から、あるいは見慣れない形式からの出題(たとえばリース資産が減損の対象となっている問題(リースと減損の複合問題))が出題されることがあることからも、簿記一級というのは会計士受験生の力試しにはもってこいである試験ではないでしょうか。


次に、「学習におけるモチベーションの維持および上昇」を期待することができる点を挙げます。会計士試験は難関試験なので、最短でも2年くらい、平均ではもっと時間を要します。つまり、会計士試験の学習はかなりの長丁場になるため、モチベーションの維持が非常に重要となります。

そのために、専門学校の答練(テスト)や模試を活用する方法がありますが、回数をこなしすぎて慣れてしまったり、場合によれば範囲がほぼ決まっているため「答練のための学習をしてしまう」危険性に陥ったりと、モチベーションの維持に十分な期待が望めない可能性があります。

そこで、簿記一級検定に標準を合わせて「目標」を作り出すことで、それに向かって勉強のギアを上げることが可能となります。これはモチベーションの維持や上昇に役立つのではないでしょうか( ´ー`)?


次に、「将来に対するリスクヘッジ」の視点から簿記一級の学習の意味を考えていきましょう。

簿記一級というのは、簿記資格の中でもトップクラスの資格であると同時に、税理士試験受験の登竜門でもあります。簿記資格の中でもトップクラスの資格ということは、就職(あるいは進学)の際にかなりの評価を受けることができ、有利に働きます。また、税理士試験の受験資格にもなるため、簿記一級で学習した知識をいかして簿記論や財務諸表論といった税理士科目にも挑戦することができます。

会計士試験は高難易度ゆえ学習期間が長丁場になる上に、そもそも試験を受ける前にリタイアする方が多いなど、合格するためには時として「人生」をかける覚悟が必要となります。そこで仮に、会計士試験を途中でリタイアした場合、就職などで評価されることはあまりありません。たしかに学習で得た知識や集中力、忍耐力などはもしかしたら評価されるかもしれませんが、会計士試験は税理士試験のように「科目合格」が評価されるようなものではないため、会計士試験を途中でリタイアした場合には「なにも残らない」ことが多いです。そのリスクヘッジのために、少しだけでも簿記一級を学習、対策することで取得しておけば、仮に途中でリタイアした場合でも、最悪就職などでは評価されるようにしておくことが可能となります。


こんな感じでつれづれと述べてきましたが、あくまで個人的な意見であり、また冒頭でも述べた通り、会計士試験の会計学と簿記一級の内容はほぼ同じなので、簿記一級を取得するという特段の目的がない限り再度学習する意味がないこともまた説得力のある意見だと感じています。

そのため、会計士の学習で簿記一級の学習や取得に関して悩んでいる方がいらっしゃれば、専門学校の先生や、合格した方などに相談してみるとよいでしょう☺️!

大切なのは、「自分の学習の進捗程度」や「簿記一級の学習や取得に明確な目的があるか」ということです。意識しておきましょう!


最後に余談として、逆に簿記一級からみた会計士試験のお話をします。

先ほども述べた通り、時折、簿記一級では会計士受験者でも頭を悩ませるような問題が出題されることがあります。また、簿記一級学習者でも割と簡単に解けるような問題が、会計士試験で出題されることがあります。

このことから言えることは、「簿記一級の学習において、会計士試験の問題を解くことは非常に有用である」というものです。

学習の力を養うことや試験前の力試しになるだけでなく、「会計士試験の問題が解けた!」という自信にも繋がります。ぜひ活用してみてください!

ただし、この際に注意していただきたいのは、「適切な難易度の問題を選ぶ」ということです。簿記一級の知識で解ける問題が多く存在するとはいえ、そこは会計士試験、簡単そうに見えて鬼のような難易度の問題も普通に出題されていますので、それを解いてしまって逆に自信を喪失されないよう注意してください…( ´ー`)


以上より、簿記一級受験者の方でも、会計士試験用の問題集を用いるのは非常に有用ですので、最後にオススメの問題集や、得た知識を「実生活で生かすため」の書籍などを紹介しますので、興味があればぜひ参考にしてみてください☺️!


これらの書籍を含む、簿記や会計を学習するにあたり参考となる書籍を紹介したnoteも投稿しているので、お時間や興味があればぜひご覧いただけると嬉しいです!

ここまで読んでいただきありがとうございました!一人でも多くの方にとって少しでも参考になれば嬉しいです☺️!


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