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☆おいしいお茶、いかがですか??☆

ひとたびお酒が入れば、
この世の人間とは思えないような悪魔に変身する彼でしたが、

お酒を飲んでいない時は
とっても子煩悩な優しいパパでした。

子供も、ママよりもパパの事が大好きで、
一緒にいるとニコニコ、とても嬉しそうにしていました。

彼の病気が進むにつれて、常に「離婚」の文字が
頭をよぎるようになっていましたが、
そんな二人の様子を見ていると、

「この子にはパパが必要だ・・・」と思わずにはいられず、
何とかお酒をやめさせようと、その方法を考えるようになりました。

で、

ない頭を振り絞って私が考えついた結果が、

「おいしいお茶があればお酒を飲まないんじゃない??」

という、今となっては全く信じられないようなアホな結論でした。


地元で有名なお茶の専門店へ行き、

ちょっとお高めの”玉露”を買い、

お湯の温度にもこだわり、

面倒くさがりの彼が簡単に飲めるようにと、
1リットルの耐熱ボトル2本分のお茶を丁寧に作って、

「ねぇ、美味しいからこのお茶飲んでみて!」

と、自信満々に出来立てのお茶のボトルを彼に渡しました。

すると、

「わぁ、うまそうだなこれ!」
と、嬉しそうにお茶を眺めながら喜んだので、

「よしっ!作戦成功!!」
と心の中で叫んだ私。

、次の瞬間、私が見たものは・・・

どこからともなく持ってきた2リットルの焼酎ボトル。。。
意気揚々とグラスに傾け、
さきほど作ったばかりのお茶で

なんと、焼酎を割り始めました。

「え?!!」

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手間ひまかけて私が作ったお茶が、、

目の前でどんどん違うものに変わっていく・・・。

そして見事!
美味しい「緑茶ハイ」が出来上がりました(笑)

美味しいお茶のおかげ?で、
いつにも増して早いピッチで飲み進める彼を見ながら

「二度とお酒をやめさせようなんて思うもんかーっ!!」

と、無駄な努力を心から後悔した私でありました。

ガーン22256108


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