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“危機とルーレット”(加藤豪展《ルーレット》に寄せて)

“「令和」美術の先端を切り開く”by 加藤豪氏2019.12.7

 加藤豪氏はミサイルを発射するかの様に立ち上がった。過去の自閉的循環に陥った日本現代美術界の醜悪さや病みから令和初頭における“あいちトリエンナーレ”の致命的失態に至る末期症状までの潮流を洗いざらい暴露して断ち切ったうえで、それらに治療を施す必要性を感じて。

 この非常に困難な地点で積極的かつ強烈な一歩を踏み出すためには、美術の基礎に日々真面目に取り組んで精神を徹底して鍛え抜き、心の中のルーレットが回る0.5秒たる瞬間に対し、それを見逃すことなく全身の反射神経を働かせて、現実世界や他者を鋭敏に凝視することが急務であると豪氏が熱く語る姿に、私は深く共感している!



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