文月郁葉

短歌を詠んでいます。未来短歌会所属。

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短歌を詠んでいます。未来短歌会所属。

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  • トリックスターと日常

    三本足の異形の彫刻との生活記録(?)

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歌壇賞候補作品「帰巣本能」30首

ネットプリントでの公開も考えておりましたが、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言下であることを鑑みてこちらでPDFをアップすることにしました。 作品タイト…

文月郁葉
3年前
14

11月7日

疎まるる自覚のあれば夕まぐれひとりつきりの原野へ帰る 文月郁葉

文月郁葉
7か月前
7

11月6日

灯火はひとりひとりへ灯されて沈黙のレクイエムを聴きをり 文月郁葉

文月郁葉
7か月前
3

11月5日

眼の奥の波打ち際を月よぎり君が虚構と呼ぶなら虚構 文月郁葉

文月郁葉
7か月前
3

11月4日

生ハムは紅く透けをり祝日の新宿BERGの賑はひやまず 文月郁葉

文月郁葉
7か月前
4

11月3日

自助といふ単語さぶしも踏みはづす不安なきもの湖面のごとし 文月郁葉

文月郁葉
7か月前
4

11月2日

後ろ手に扉閉めれば背後から聞こえてしまふ幽か潮騒 文月郁葉

文月郁葉
7か月前
3

11月1日

十代のくるしき眸(まみ)が狩らるるをTOHOシネマズ横(トー横)或いは雑踏の森 文月郁葉

文月郁葉
7か月前
4

10月31日

増えてゆくピアスの数に目を伏せて去りゆく風と思はずにゐた 文月郁葉

文月郁葉
7か月前
2

10月30日

岬へは寄らないバスと知つたとき誰かの肩を借りたくなつた 文月郁葉

文月郁葉
7か月前
3

10月29日

てのひらの今治みかん皮を剥くまではわたしのランタンだから 文月郁葉

文月郁葉
7か月前
2

10月28日

歩くと決めて歩けば清し/ inhibition/必要ならば止まる速さに 文月郁葉

文月郁葉
7か月前
4

10月27日

次郎柿、西宇和みかん並びをり青果売場に暖色灯る 文月郁葉

文月郁葉
7か月前
3

10月26日

頭痛ーるは爆弾低気圧を告げなづきに繁る針葉樹林 文月郁葉

文月郁葉
7か月前
4

10月25日

推しながら詠み詠みながら推してゆく星は流るるときさへ光る 文月郁葉

文月郁葉
7か月前
6

10月24日

四季報の栞をレジより貰ひきて挟めり歌集まあたらしきに 文月郁葉 #tanka

文月郁葉
7か月前
4
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歌壇賞候補作品「帰巣本能」30首

ネットプリントでの公開も考えておりましたが、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言下であることを鑑みてこちらでPDFをアップすることにしました。 作品タイトルとなった帰巣本能の歌は昨年2月に詠んだ歌、風傷の林檎の歌はかなり推敲を加えていますが少なくとも3年くらい前の歌と記憶しています。温めてきた卵たちを作品として世界へ送り出せたことを嬉しく、またありがたく思います。 新人賞などまとまった数の歌を詠むのは大変ななかにも不思議なテンションと楽しさがあり、応募する方々のツ

11月7日

疎まるる自覚のあれば夕まぐれひとりつきりの原野へ帰る 文月郁葉

11月6日

灯火はひとりひとりへ灯されて沈黙のレクイエムを聴きをり 文月郁葉

11月5日

眼の奥の波打ち際を月よぎり君が虚構と呼ぶなら虚構 文月郁葉

11月4日

生ハムは紅く透けをり祝日の新宿BERGの賑はひやまず 文月郁葉

11月3日

自助といふ単語さぶしも踏みはづす不安なきもの湖面のごとし 文月郁葉

11月2日

後ろ手に扉閉めれば背後から聞こえてしまふ幽か潮騒 文月郁葉

11月1日

十代のくるしき眸(まみ)が狩らるるをTOHOシネマズ横(トー横)或いは雑踏の森 文月郁葉

10月31日

増えてゆくピアスの数に目を伏せて去りゆく風と思はずにゐた 文月郁葉

10月30日

岬へは寄らないバスと知つたとき誰かの肩を借りたくなつた 文月郁葉

10月29日

てのひらの今治みかん皮を剥くまではわたしのランタンだから 文月郁葉

10月28日

歩くと決めて歩けば清し/ inhibition/必要ならば止まる速さに 文月郁葉

10月27日

次郎柿、西宇和みかん並びをり青果売場に暖色灯る 文月郁葉

10月26日

頭痛ーるは爆弾低気圧を告げなづきに繁る針葉樹林 文月郁葉

10月25日

推しながら詠み詠みながら推してゆく星は流るるときさへ光る 文月郁葉

10月24日

四季報の栞をレジより貰ひきて挟めり歌集まあたらしきに 文月郁葉 #tanka