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何度も繰り返し言う言葉は、自分自身への問いかけなのかもしれない。

「これで本当にいいのね?」

夫に何度も言われてきた言葉。

例えばお店を予約するとき。

「何食べたい〜?」「どこにする〜?」と
お店を決めて予約をする。
しばらくしてから「本当にここでいいのね?」

“え?”

“さっきここにしようって予約したじゃん”と心の中で思いつつ、
「うん、いいよ」と答える。

このやりとりが本当に不思議だった。

さっき決めたことをなんでもう一度聞くの?

長年一緒にいるうちに分かってきた。

この繰り返し聞く行為は、私に聞いているのではなく“自分”に聞いているということ。

明らかに相手に聞いているように見せかけて、
“自分自身”に問いかけているようです。

お店の予約に限らず、
旅行先、家具・家電などの大きい買い物、さらには服のコーディネートまで。

いつも最後に「これでいいよね?」

・・・「うん」

朝の準備でバタバタしているとき、
「ネクタイどっちがいい?」「靴はこっちでいいよね?」
何度も聞かれるとさすがに口調が強くなることも多々、、
「さっきこれでいいって言ったじゃん‼︎」


***


会社でも、また違ったタイプの何度も同じことを言う人がいる。論理的思考で多くを語る人。

何度も同じことを言うだけでなく、事の発端から結論に行き着くまでの経緯を語り、事細かな仕事の進め方まで(例えば...フォントの色サイズ、メール文章の言い回し、この後に起るであろう物事に対するアクションなど)驚くほど細部にまで指示出しがある。

特に嫌な訳ではなく(一つも間違っていることはないので)ここまで細かく言われると、それをミスなく遂行するだけなので、むしろ助かっている。

一方的に押し付ける感じもなくこちらの考えを聞いてくれるタイミングもあるし、色々と語った最後には「決定権はないので、あくまでも私個人の考えです」という一言を付け加えるのがお決まり。

初めは“信用されてないのかな?” “任せられないからここまで細かく指示してくるの?”と不安に思うこともあったが、誰に対してもこのスタンスなのでそういった訳ではなさそう。

「〇〇さん細かいよね〜」「話が長い」と周囲の人たちも同意見。私の印象は間違っていないようだ。周囲もその方の知識量と判断力は確かに認めており、信用されている人。

以前あるメールのやり取りを見て、この方もロボットではなくやはり人で、覚えていないこともあるんだなと思ったことがある。
「これってどうしてこの運用になっているんでしたっけ?」と質問をしていた。

その頃から分かったことがある。

この長ったらしい説明(ごめんなさい)も、一つ一つ手順を踏んだ指示出しも、相手に話しているのと同時に、自分にも確認の意味で話しているのかもしれない。

記憶を辿るところから始まり、具体的に手順を伝えることによって過去の記憶を思い出しているのかも。

繰り返し言う言葉は相手への説明だけではなく、“自分自身”への確認の言葉でもあるのだろう。

私のような繊細タイプの受け手だと、前述したように“自分に非がある?”と思いがちだけど、大体の人は相手の細かい感情のことまで気にしていない。

相手が発する言葉は
“100%自分に向けられた言葉ではないということ”

私の対人スキルとして、ひとつ学んだのでした。


読んでいただき、ありがとうございました。
少しでも共感いただけたら、♡いただけると日々のパワーと励みになります☺️

kona

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