寿司日乗47

2020年4月1日(水) 雨

8時起床。体温を測る36.4。
起きた瞬間に気分が落ちているのがわかり、何もしたくないなと布団の中で1時間以上棒のように過ごすも、外から漏れ聞こえてくる濡れた路面を走る車輪の音が心地よくしばらくすると気分が晴れムクリと起きて朝食兼昼食を作り、食べて、珈琲を淹れ一服。部屋は薄暗いが電気をつける気は起きず。
少しだけ窓を開けて雨音を聞いていると無性にLewis Furey が聴きたくなりレコード棚から引っ張り出して聴く。1曲目「Hustler's Tango」が流れて私の部屋は薄暗い場末のキャバレーと化し、珈琲片手に小踊り。続けてGérard Manset。私はGérard Mansetのような人物に対する憧れや羨望がずっと、ある。珈琲が冷めてしまったので淹れなおす。
その間にレコードをJobriath「謎のジョブライアス」(この邦題...!)に変える。Aside3曲目「World Without End」が流れ始めると毎回踊ってしまう。6年程前だったか、MANNERSの録音準備を始めた頃に「聴いたことないんだったら聴いてみたら?」と、このアルバムを石原(洋)さんから教えてもらい「頽廃の街角」と一緒に購入した。
【秋田数徳氏のブログ「バラ・グラフィック」にて過去に『CDジャーナル』誌(2007年12月号)にこのアルバムについて掲載されたコラムが読めます(https://ameblo.jp/marmalade-swan/entry-11102040543.html)】
私にとってのロックは「一瞬で、一音でワンフレーズで痺れさせてくれるもの」であり、いいアルバムは一曲目で既に「何かが起こる(予感がする)」と感じさせてくれるものなのですが、Jobriathはロックとしてもアルバムとしてもまさにそれで聴けば聴くほど好きになり、今ではマイロックスターである。歌がソウルフルなのも余計に胸にクる。気狂いさを増していてなお、いい。
その後もBe Bop Deluxe「Modern Music 」、Lou Reed 「Metal Machine Music 」、All Of Thus「All Of Thus」を聴いて心がハレる。
「お金もなくて時間だけあった20代の頃と同じだ......」
一日中レコードやCDを聴いて、ギターを練習していた。「私だったらこういうアルバムを作りたいな」「どうやったらこういう音出るの?」「どうやったらこんなアレンジになるの?」クエスチョンばかりを感じて痺れていたことを思い出す。状況はあの頃と違えど、レコード棚は好きなもので溢れているのだからしばらくはまた、あの頃みたいに一枚ずつ丁寧に聴いていこうと思い珈琲をすする。

15時50分下北沢へ。
友人の新作に3曲、声で参加。録音。歌ではなくボイスパフォーマンス、声を使って色々試す。喉を鳴らしたり、声帯を開いたり閉じたりしながら声を上下させてみたり、ブレスだけで発声したり、アブストラクトな朗読を繰り返したり。とても面白かった。作品が完成するのが楽しみ。
2時間集中して終える。スーパーで日本酒を購入し帰宅。

18時30分、急いで晩酌用のアテを作り19時からフジテレビ「志村けんさん46年間笑いをありがとう」を観る。今観ると志村けんの動きがとてもファニーで、一挙一動、表情も含め、イチイチ面白い。本人がコントをとても楽しんでいるのが伝わってくる。ひとみ婆さんや芸者コントでアハハハハハ......!!!!と笑ったあとに泣いて、笑って泣いて...とやっているうちにチビチビ呑むつもりのにごり酒があっという間になくなって我にかえり、「あぁ、志村けんのいない日常なんだな」と思いながらも嘘でしょ?って気落ちしてしまう。

21時過ぎにマイリルシス、もえ(mmmミーマイモー)とフェイスタイム呑み。政治の話やこれからの話をしながら、沈黙もありいつもみたいに会って、其処にいるみたいに馬鹿話も音楽の話もする。

電話を切って、井手(健介)君、新作のジャケット写真が発表されていたので観る。「最高じゃん」独り言。
今朝聴いていたレコード達と同じ匂いがするジャケットだった。

朝:なし
昼:五穀米、アオサと豆腐の味噌汁、納豆、焼鮭
夜:もやしとキムチのにんにく炒め、餃子、冷奴、ソーセージ
缶ビール1、日本酒2合、ワイン


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?