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寿司日乗464〜470

2024年3月4日(月)晴れ

朝、起きるも気分が優れないので洗濯機を回してカカオチョコレートを食べる。夕刻まで作業に勤しむもどうも効率が悪いなとうすうす気付いているがやる。孤独にもグラデーションがあるのか、優劣があるのかなどと作業している時に考えるようになっており頭を左右に振るなどする。不意に自分の名前を何度も何度も紙に書いてゲシュタルト崩壊する瞬間に解放された気分になる。暗い。

夕方、Kと食事。台湾土産を渡し、酒など飲み2軒目は馴染みの店に移動しKが普段飲まない酒を飲んで始終笑顔なのが見ていて気持ちがいい。友人M君が会いたいといっていたYさんがいたのでM君に連絡すると店にやってきた。M君がYさんと話している後ろ姿が嬉しそうで私は嬉しい。
人が嬉しかったり楽しかったり感じている姿をもっと見ていたい。が、今は自分を喜ばせるひとつをつくりたいなど帰路につく途中真面目に思ったりなどしました。

2024年3月5日(火)曇りのち雨

朝、ラジオをつけてやはり消す。気分が乗らなくてもとりあえず机に向かう。気付くともう夕方。

渋谷へ向かう。楽器屋でギターの弦を買いそのまま歩いて代官山へ。シャッポ ×角銅真実Bandライブを見る。色々と思うこと(自分の)があり演奏を聴きながら久しぶりに深く集中して音楽を聴いた。角銅さんの音楽はリズムが全てをうたっているように思えた。リズムそのものを音楽にしようとする感じが新鮮だった。すごい人だな。音楽を体現している人だな。シャッポ、私は音君のギター、好きだ。普段からいろんなことを考えて実践する匂いがする。久しぶりに会う人達が多く思ったより酒を飲み過ぎており、ライブに来ていた松永さんを誘い渋谷まで歩いて戻る途中あまりに雨風が強くめちゃくちゃ濡れていることに気付く。さしていた自分の傘を捨てたのか途中から手に持っていなかった。
笑いながら落ち込みそれ以降の記憶が曖昧。ただ、一度濡れるとどうでもよくなり気持ちよくなってくるのは皆もそうなんでしょうか。

2024年3月6日(水)晴れ

朝、起きれない。人にはどうらやバイオリズムというものがあり、私は毎月第2週目は捨て週になる。決まって2週目が調子が悪い。調子が悪くなる時期までしっかり決まっているという真面目さ。仕方なし終日ドラマ「woman」を観る。
2013年当時の私は社会のことより自分のことで頭がいっぱいでなんとなしに観ていたが、それでも面白かった印象があり、今回坂元裕二脚本という事、満島ひかり初主演だったことで改めて観る。
私は過去、テレビドラマが大好きだった。民放ドラマは市井の人の代弁者である側面も持ち合わせているのだと改めて思い、こんなに骨太な内容だったかと驚く。セリフが多いシーンさえ映像の間合いで自然に観れる。映画は監督のもの、ドラマは脚本家のもの、舞台は俳優のものと聞くがその全ての根底にあるものは自分を生きる覚悟についての物語なんじゃないかと思い、全話見終えた深夜、今朝とは違う心身で床につく。
そして毎回思う。田中裕子は日本の宝だ。映画「いつか読書する日」をまた観たくなる。

2024年3月7日(木)曇りのち雨

正午前、起きて珈琲を淹れる。
のち、作業。9日のライブのセットリスト決め、リハなどやり気付くと19時前。
いつも行く馴染みの店の店主に渡すものがあり出向く。頭の中が忙しい時は酒を飲んで思考を止めるのがいい。が、少し酔ってくると今度はいつも忙しない実務や現実、仕事とは別の、普段見て見ぬふりをカマす人生についての壮大ななぞなぞが頭の隅からふいに現れる時間が疲れやストレスなど何もない、静かなひととき。
友人、知人とひとしきり話した後、帰宅しようと思うが、ふいに阿佐ヶ谷の馴染みの店、カウンターに立つ友人の顔が浮かんだので向かう。
店に着くとKとSさんがいたので、閉店まで飲む。ふとした瞬間に浮かぶ顔がある時は連絡してみたり、会いに行ったりするのがいい。理由はなくても。カウンターに立つ友達は疲れているように見えたけど、彼女の顔を見ると落ち着く。

2024年3月8日(金)

放映時、マツコ有吉の怒り新党を楽しみに観ていたことを思い出し、アーカイブを観る。夕刻まで作業。作業作業と書きながら、何をしているのか。デモを作っています。うーん、うーんと言いながら歌詞を書いたり、曲を作ったり少しずつアレンジを考えたりなどです。半日何も進まず終わることが多い。本当に私は何をやっているのかゾーンに入る前に酒を飲むことで保たれるマインド。

夜、アーバン前にママのご飯を食べる。今日最初の食事だったことも手伝って美味しいものが倍美味しい。店がはねて、Mさん達と呑む。
今週は自分を痛めつける様な飲み方をしているのが大人げない、40にして惑わずなんて言いましたね孔子さんよ、かと思えばウカウカ30、キョロキョロ40なんてことわざもありますし。早く暖かくなってほしい。

2024年3月9日(土) 晴れ

風が強い。
芦花公園にある喫茶三月にてソロライブ。
店主の神田さんと共通の知り合いの話などし、カレーを頂く。
新曲をやってみる。初めて人前で演奏し歌うのはいつも緊張感がある。終演後、企画のシンムラさんとシンムラさんの友人と飲む。メニューに「生姜サワー」と書いてあり「ガリサワー」と口にしたシンムラさんの友人のひとことが私にはずっとおもしろく、「本気と書いてマジ、時間と書いてトキ。的な読み方!」執拗にそのことを言う私は嫌な中年だったかもしれない。
ありがとうございました。

2024年3月10日(日)

昼まで起きれず。
夜、下北沢で百々和宏と69ersのライブを観る。10年程、テープエコーズでギターを弾いていた。演奏していた曲をじっくり聴く。とても新鮮な気持ちだった。クハラさんのドラムと有江さんのベースが生むグルーヴ、少しだけベースがレイドバックしていることで絶妙に気持ちのいい揺れを感じた。私は改めて3ピースバンドが好きなんだな。百々さんは変わらずチャーミングでかっこいい。あんな風にロックおやじ然とならないひと、稀有だなぁと毎回思う。このままチャーミングなおじいちゃんになって、ジョナサン・リッチマンみたいに変わらずかっこいいロックンロールを演奏している姿が浮かぶ。アンコール、「ロックンロールハート」は本当に名曲。初めてロックのレコードを聴いた時の目ん玉が目一杯開く感じが、手のひらがジンジンするあの感じがいつも蘇る。

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