光の手

(2018.12.3記)
現在まで音楽を続けていることに明確な理由はそうないのだけれど、ひとつ、この曲を聴いたことは大いに関係していると思う。
そういった出会いはタイミングや年齢、自分の置かれている状況なども関係すると思うけれど、この曲だけはなんというか魔法のような曲で、自分を活かす要素みたいなもので満たされている。
山本精一さんの歌詞や楽曲に影響を受けている人は数多くいるだろうし、山本さんの活動自体、アーカイブするには膨大な量になるだろうが、
私は結局、羅針盤が好きなのだと改めて思いました。

普段、ライブの感想などは書いたりしませんが2018年12月1日(土)大阪難波ベアーズで聴いた夢のような夜のことは忘れたくない。
そういう出来事はタイミングや年齢、自分の置かれている状況などが関係すると思うけれど、自分の人生で肝心な時に結局、羅針盤がある。
初期の3枚「らご」「せいか」「ソングライン」は思い入れがありすぎるというよりも、18,19の自分が音楽をやるうえでの辞書のような存在としてあった。

やっていいこと、やっちゃいけないこと。書いていいこと、書かなくても言えること。聴こえるように聴こえなくすること。技巧的なことでは説明できないこと、またその逆。音楽にも気配があるということ。
そういった音楽は、(自分にとって)優れていると思う作品に共通してあるものだったりするけれど、「迷った時に辞書のような役目を果たしてくれる音」というものを作っている人に共通しているのが男女問わず1955年〜1959年生まれの人というのが多い。このことについて最近色々思うことがあるけれど、それはまた別の話だから今はいいです。

この日、新しいうたをこれからも作っていこうと思い改める夜でした。

2018/12/1(土)@大阪難波ベアーズ
ギューンカセット25周年記念
山本精一(Vo.G)須原敬三(Ba.Cho)吉田正幸(Key)伴野健(Dr)

1.永遠のうた
2.クッキー
3.光の手
4.生まれかわるところが
5.アコースティック
6.サークル
7.カラーズ
8.かえりのうた
9.ライフワークス
10.がれきの空
11.せいか
12.ソングライン

en
1.クールダウン
2.いのち
3.羅針盤



この曲の歌詞を最後に

「光の手」

たちこめる 煙の中 この震える星の上に
再び光は輝き めぐり 息をする者は皆
時を超え闇を超え 飲みかけのコーラを捨てて
腐りはじめた目を 君はそっとあけた

どのくらい昔に 手紙を書いただろう
宛名もなく 送るあてもないまま

よみがえる闇の中 笑い声は餓えを満たし
土に埋もれた 君の目をあけた

わけもなく生きるのは 水の中のアワのように
ひとたび離れた場所へ 二度と戻らない強い意志
ときほどけ 運命に複雑に絡まる糸を
分かりはじめた 気がする

もう疑うことを 止めてしまえばいい
不思議なものを ただ見とれるだけでいい

夜を超え闇を超え 笑い声よ空へ届け
光りはじめた手で目をあけて 君の目をあけて

君は目をあけた


本当に毎日、色々ありますが死ぬまで生きるしかないのよね。

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