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クイナをこよなく愛するマングース

時はバブルのまっただ中。都会では高級車や高級クラブ、ブランド品等が支配する中、本州の北の外れで密かに誕生した男

地球世紀19XX年人類史上ごくまれにいる男の物語である

前回のあらすじ

入隊式を行う彼の部隊は小学校への突入作戦を決行する。装備も一新し突入に備えるが彼彼はまったく気乗り気ではなかった……そして突入決行当日。彼はなんとか小学校へ突入し入隊式にしぶしぶ参加する事となる。

第5話 小学校突入! 後編

無事小学校に突入をはたした彼はベテランと離ればなれになってしまった。彼は不安になりながらもベテランに言われた通りある部屋へ向かうことにした。

長い通路を少し歩くと目的の場所を発見し、彼は扉の上を見た。そこには【1-1】と書いてあった。彼はそれを確認すると扉を開け中に足を踏み入れた…

部屋の中には各方面から集められた人達が数十人いた。彼は指定された席に座り、心の中で「帰りて~な~……」と思っていた。しかし帰るにも帰れない状況だったので彼は我慢をしてそこにとどまった。

しばらくすると部屋の扉が勢いよく開き、一人の女性が入って来た。その女性は彼らの前に立ち自己紹介を始めた。

「おはよう。私は今日からお前達を教育する教官だ。これから6年お前らはここで教育を受ける事になる。今までの常識はここにはない!い~かよく聞け。お前達がここで学ぶ事はこれからの人生において基礎となるものだ!甘ったれた事は言わせない!私が責任を持って最後まで面倒みてやる!もしそれが嫌なら今すぐ帰れ!」

教官の言葉に彼は、えっ?帰ってい~の?それなら帰りたい……と思いながらもその場の空気を読み、帰るのを我慢した。

すると教官が時計を確認して一言

「時間だ。廊下に出て一列に並べ。モタモタするな!」
と言って部屋を出た。それにしたがい隊員達は一斉に廊下に出て一列に並んだ。彼もしぶしぶ後に続く。ふと後ろを見た彼は他の隊も一列に並んでいるのを見た。

数分待った後、教官が

「足踏み始め~!前進~!」と号令をかけた。隊員達は一斉に足踏みを始め前進した…

しばらく行くと体育館の前に到着しそこで待機をする事になった。待機をしていると体育館の扉が開いた。前進の号令を教官が出し中へ入っていってみると体育館の中には沢山の人達がいた。その中にはベテランの姿もあった。

彼は席に座って一体これから何が始まるんだろうと思い緊張にうちひしがれていた。

そして入隊式が始まった。

最初彼は緊張したおももちで聞いていた彼だったが関係各所からの祝福の言葉やすでに入隊をしている先輩達の言葉などを延々と聞かされているうちに段階と飽きて帰りたい気持ちになってしまった。帰りて~な~と思っていた彼の体に突如として異変が起こったのである。

彼は必死に耐えた!こんな公衆の面前で!しかも今日は晴れ舞台だ……しかし体は言うことを聞いてくれない。こんな事にやるなら来なきゃ良かったとすら思っていた。

彼には数分が数時間に感じていたのかもしれない…

苦痛に満ちた表情で彼の頭の中では楽しかった事や辛いかった事等が走馬灯のようによみがえってきたのだ。

もう彼には我慢する力はなくなっていた…みんな今までありがとう…期待に答えられなくてごめんなさい……彼はそう呟くと、彼は涙しながらゆっくり全身の力を抜いた……

その時だった!

いち早く異変に気付いた教官が彼に近寄り

「どうした!トイレか!早く行きなさい!」と彼の腕を引っ張トイレに連れて行ったのだ。

これで救われると思った彼は一目散にトイレへ直行した。
後少し、後少し…もうすぐ自分は解放されんだという気持ちで…しかし彼の思いは届かなかった…… トイレを目前にした彼の体からは……

彼はその場に立ち尽くし涙と共に溢れるものを全身で感じていた……


新しい教官に出逢いこれから6年間学校に通う事になった彼。無事に終わるかと思えた入隊式で彼は悲劇に見舞われる。そして涙と共に溢れるものを全身で感じていた……


次回 第6話 彼、出撃す!

無事とは言えないが学校へ入隊をはたした彼だったがこれから6年間にわたる厳しい基礎訓練が待ち構えていた。そんな中遂に彼単独での出撃命令が下される。彼は無事出撃し帰投する事ができるのだろうか! 君は彼の生きざまを目撃する!


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この物語は事実に基づき脚色を加えております。



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