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Short Physical Performance Battely (SPPB)

サルコペニアなどで用いられている包括的下肢機能としてShort Physical Performance Battely (SPPB)というものがあります。

Guralinkらの論文が原典でしてAssessing Physical Performance in the Older PatientというサイトのCD (Download and Execute)をダウンロードすると評価ツールや評価のための動画がみられるソフト、SPPB関連論文、評価シートが得られます。
https://www.nia.nih.gov/…/short-physical-performance-batter…

ここのサイトのSPPB評価シートは英語版ですが日本語版に引用改変しました。

下肢機能を包括的に測定する方法で、バランステストと歩行速度テスト、椅子からの立ち上がりテストからなっています。

実際に行うときは、それほど時間もかからずに、バランス能力と歩行能力と下肢の筋力(椅子からの立ち上がりテスト)を評価することができます。

合計点が
 0~ 6点 低パフォーマンス

 7~ 9点 標準パフォーマンス

10~12点 高パフォーマンスと分類されます。

ストップウォッチだけで行えるというところもかなりありがたいものです。

しかも、5-10分くらいで行えるので行える。

さらに、この結果は、色々なことを予測することにも役に立ちます。表は、地域在住高齢者のSPPBと歩行およびADL障害の割合を示しています。


上の表の ( ) 内の数字は、歩行やADLに障害がない人の割合で、下の表は歩行速度です。

つまり、上の表では70歳の男性でSPPBが0点の人は1.8%いて、歩行やADLに障害がある人は0.0%ですってことです。
J Gerontol A Biol Sci Med Sci 55 : M221-231,2000より引用
※運動療法エビデンスレビューより引用。

また、65歳以上の地域在住の高齢者542名を対象とした研究では、84名(15.5%)が、3年以内に400mの歩行が困難となり、それを予測するカットオフ値は9点未満であった(感度0.54 特異度0.92 陽性的中率0.56 陰性的中率0.92 陽性尤度比7.01 陰性尤度比0.50)
J Gerontol A Biol Sci 64 A:223-229,2009より引用
※運動療法エビデンスレビューより引用。

なので、訪問リハや外来リハでの定期評価などでも使えってもらえると良いなぁとも思います。

また、祖父母の体力がどうかなーっていうのもみることにもつかえます。




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