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認知症の検査って知ってる? Mini-Cog

改訂長谷川式簡易知能評価スケールとミニメンタルステート検査


認知症の検査には、いろいろなものがあります。

その中には、医療者が使うスクリーニングテストがあって、改訂長谷川式簡易知能評価スケール(Revised version of Hasegawa's Dementia Scale : HDS-R)とミニメンタルステート検査(MIni-Mental State Examination : MMSE)の二つが、代表的なものです。

ですが、この検査は、想像以上に負担のある検査なんです。
なので、これをきっかけに、もう受診したくないなーって思うことは普通にあることなんです。

なので、実際に、検査をされる時には、どんなことに配慮してくれているかも見ておく必要があります。

認知症かもしれないっていう思いでいる時は、結構、不安があるものです。

また、体調によっては検査結果に影響してしまう事があります。
さらに、検査結果のみで、認知症と診断されることはないんです。

そしてそして、うつ状態があったりすると、この検査にも影響してしまうので、注意が必要です。


新オレンジプラン(認知症施策推進総合戦略)

また、日本には、新オレンジプラン(認知症施策推進総合戦略)というものがあります。

このプランは、

「認知症の人の意思が尊重され、できる限りすみ慣れた地域の良い環境で自分らしく暮らし続ける事ができる事ができる社会の実現」

という事がうたわれています。

何やら凄そうですよね。

なんで、こんな事をしなくてはいけないかというと。


高齢者の約4人に1人が、認知症との人かその予備軍なんです。
だんたんと高齢者数が増えていき5人に1人となっていきます。

2020年で、602万人。。。

2025年で、730万人になると言われています。

ちなみに。

愛知県の人口が、755万人程(第4位)
埼玉県の人口が、730万人程(第5位)
千葉県の人口が、630万人程(第6位)
福岡県の人口が、510万人程(第9位)
静岡県の人口が、370万人程(第10位)

となっています。2025年には、愛知県の人口全員が認知症となってしまうんです。

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ちょっと、大丈夫だろうかと思っちゃいますね。

なので、それに対してこう言った政策が取られているという訳なんです。


いやー。しっかりとした政策が、ちゃんと機能してもらえることって大事ですよね。


先ほど伝えた

改訂長谷川式簡易知能評価スケール
(Revised version of Hasegawa's Dementia Scale : HDS-R)

ミニメンタルステート検査
(MIni-Mental State Examination : MMSE)

よりも、時間も短く調べてもらえる方法があるんです。


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MIni-Cogテスト


MIni-Cogテストです。
これも、認知機能検査ですが、HDS-RとMMSEよりも短い時間で行えます。
日本老年医学会によると、2分以内で行えるそうです。

【引用開始】
Mini-Cogは3語の即時再生と遅延再生と時計描画を組み合わせたスクリーニング検査である8)。Mini-Cogは2点以下が認知症疑いで感度76-99%、特異度83-93%であり、MMSEと同様の妥当性を有する(Borson S et al. J Am Geriatr Soc 51:1451-1454, 2003.)。
【引用終了】
【出典元:認知機能の評価法と認知症の診断 日本老年医学会】

で実際の物は、

https://mini-cog.com/wp-content/uploads/2022/09/JAPANESE-Standardized-Mini-Cog-1-19-16-JP_v1.pdf

ここにあります。
内容は以下の通りです。

【引用開始】
■評価方法■
3つの言葉の記憶テスト
時計描画テスト
3つの言葉の記憶確認
【評価手順】

ステップ 1 3つの言葉の記憶テスト

患者の顔を見ながら「よく聞いてください。これから私が3つの言葉を言います。私が言った言葉を繰り返してください。そしてその言葉を覚えておいてください。3つの言葉は \[次のバージョンの言葉リストから言葉を選びます]です。

バージョン 1 バナナ   日の出     椅子
バージョン 2 リーダー   季節  テーブル
バージョン 3  村     台所  赤ちゃん
バージョン 4  川     国家   指
バージョン 5 キャプテン   庭   写真
バージョン 6  娘     天国   山

では、今の3つの言葉をおっしゃってください。」と指示します。
3回行っても言葉を繰り返せない場合はステップ2(時計描画テスト)に進みます。

ステップ 2 時計描画テスト

口頭で指示します:「次は時計を描いていただきます。まず、時間を示す数字を描いてください。」
数字を描き終えたら、次の指示を伝えます:「では、11時10分を指す時計の針を描いてください。」
この検査には(次のページにある)印刷された円を使います。これは記憶テストではないため、必要な場合は指示を繰り返し伝えます。
3分以内に時計が描けない場合はステップ3に進みます。

ステップ 3 3つの言葉の記憶確認

ステップ1で伝えた3つの言葉を患者に思い出してもらいます。口頭で指示します:「覚えておくようにお願いした3つの言葉は何でしたか?」言葉リストのバージョンと患者の回答を以下に記録します。

■採点方法■
言葉の記憶力: (0-3ポイント)
各言葉をヒントなしで思い出せた場合は1ポイント

時計描画: (0または2ポイント)
標準的な時計=2ポイント 時間を示す数字がある程度正確な位置
(例:12、3、6、9が正確な位置にある)に順番通りに描かれており、数字が抜けたり重複していないものを標準的な時計と判断します。時計の針が11と2(11:10)を指していることを確認します。針の長さは採点しません。時計が描けなかった場合や描くことを拒否した場合(異常)=0ポイント

合計点: (0-5ポイント)
合計点=言葉の記憶テストの得点+時計描画テストの得点

Mini-Cog™ が設定している3未満という判断基準点は認知症検査の判断基準
点として認証を受けていますが、臨床上有意な認識機能障害を持つ患者の多
くはこれより高い点数を獲得します。より高感度な判定を希望する場合は、
追加の認知状態検査が必要とされることがあるため、4未満に設定すること
をお薦めします。
【引用元】Mini-Cog 日本語版
https://mini-cog.com/wp-content/uploads/2022/09/JAPANESE-Standardized-Mini-Cog-1-19-16-JP_v1.pdf


ま、すぐに終わりますので、自分やご家族様の現状を知ることにも役に立ちます!!

では。



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