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クッキー缶と株と組織

この春、ひとり娘が高校を卒業する。
卒業間近だけど、今でもまだクラッシーで全体のお知らせがくる。
今朝はこころの相談室のひらかれる日が知らされてきた。

うちの娘は相談室には(私の知ってる限りは)お世話になっていないけれど、この年齢の子らしく原因もなくおなかが痛くなったり胸がむかむかしたりして保健室で休んでから帰ってくることは何度かあった。
四月からは大学の相談室が利用できるだろう。利用するしないに関わらず「ある」という事が心強いことだ。

なにかあったら相談できる場所、休憩できる場所というのは大切だ。
どこかに所属するメリットはこういうところにあるのかもしれない。組織って、強いひとには必要がなくて、ごく普通のひとにこそ必要なものなんだな・・・。
もう中年と言われる年齢になって、所属しているいくつかのコミュニティでは逆に人をケアする立場になるときのほうが多い。正直、面倒だし(私に関係ねえ・・・)と思うことも多いけれど、直接ではなくてもこういうのが順に娘に巡っていくかと思うとしようがないなあと思う。思わなくてはね。

閑話休題

娘っ子が生まれた頃、ああ、これでしばらくは歌集を出す余裕はないだろうな、と思った。
20歳で短歌を始めて、娘を産んだのは31歳のとき。同時期に短歌を始めた仲間たちはぼちぼち歌集をまとめはじめていた。
焦る気持ちはあったけど、歌集を出すにはタイミングというものがあるから、どう考えても無理するときではないし、と考えた挙句、独身時代に歌集費用として月に3万円ずつ貯めていたお金と失業保険でいくつかの株を買った。
株は、上がったり下がったりしながらちょこっとだけ利益と優待をもたらし、気を良くした私は電力株など高配当株を中心に投資額を増やした。というか、ほぼ突っ込んだ。

そして起こる、リーマンショック、サブプライムローン問題、・・・東日本大震災。

そのまま見ないようにして10年を過ごし、損切りできる程度まで戻ったものから売って歌集も何とか出し、どう楽観的に考えてももう買値には戻りそうもない大きなマイナスを抱える株だけ残って、そして一昨年、
コロナ禍で暇を持て余して株を始めた連れ合いが「こんなもの持ってても戻らない、全部損切りしてマイナスから取り返していけ」というので、その通りにしたのだった。

それがですね・・・。
ちまちま売り買いを繰り返したのが、ここんとこの株の好調のおかげで、この度、実現損益ゼロになったんですよ・・・。
うれしい・・・。
儲かってはいないけど、うれしい・・・。

さて、とても回り道をしたけれど、今日の嬉しいご報告。
ささやかな自分へのお祝いに、クッキー缶を買いました!!


自由学園のクッキー缶

この販売所ではクッキー缶のとなりに「おやつ」とかいて袋詰めのクッキーを置いていて、今まではご進物に缶をお送りすることはあっても自宅用には「おやつ」を買っていたのだった。
味は一緒で、量も食べ切り、お値段もお手頃。自宅用なら「おやつ」で十分。
だけど、クッキー缶って嬉しいじゃない。缶を開けたときの、どれから食べようかな? の感じ・・・。
買うなら、今日じゃない??

つーわけですよ。
はー、幸せ・・・。
マイナスを取り返しただけだけど・・・。幸せの基準を低く見繕って生きると幸せがいっぱいだよ・・・。みんなも性悪説で生きよう。。。