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エンディングノートの項目を、一つずつ深堀りしてみる Part.2 「モノの管理」


☕️
暮らしが整っていると、幸せになれるのか?

それとも、幸せな人の暮らしは、整ってるのか?

暮らしの整いには色んなジャンルがあるが、一番わかりやすいのは、「モノの管理」。


なぜモノの管理が大切なのかを、ちょっと強気で、

具体的に 4つの側面 からアプローチしてみる。







・暮らし本の素敵さを 分解する

「丁寧な暮らし」「シンプルな暮らし」「ときめく暮らし」「持たない暮らし」

これらの暮らしの背表紙に、只々ワクワクしていた自分がいる。


私の本棚は、この類の本が好きな人にはたまらないラインナップになっていると思う。

これらの書籍には、モノ選びの達人が長い時間をかけて厳選したであろうモノが、キチンと管理され、美しく配置された部屋が並ぶ。



 ・なぜこんなものを買ってしまったんだろう、、、

 ・どうしてあの時要らないですって言えなかったんだろう、、、

 ・そもそもわたし、これ、欲しいと思ったの?


そんな思いを繰り返す人達とは一線を画す、これらの本の部屋主さん達。


間に合わせで実家から持ってきた冴えない食器や、どこかの景品で貰った毒々しい色のタオルなど、一枚も無い。

違いは「ここ」 なのか?

この本の中には、素敵なモノがたくさんあるのではなく、(いや、あるんだけど)ノイズになるようなモノが見当たらない。


どこのお宅にも素敵なモノはしっかり存在している。

しかし、それをはるかに凌駕する、そうで無いモノ達。

これを間引いていくしかない。

ここが幸せと直結してるとしたら、尚更選別は大切だ。

部屋からザワザワする、その目障りなモノを取り除いていく。

一つ一つコツコツと。

そして、ある一定のところまで来たら一気に一掃する。

ジャンル毎に一番好きなモノだけを残す。

素敵なモノ達が、しっかり際立ってくる。



人生は一つしか選択出来ないことが多い。

だから、一つ選びとるという訓練は大事。


ポイント1.
コツコツ間引く根気。 一番だけを残す勇気。




・モノの管理が不得意だから 私がやったこと

私は元々はモノの管理がとても苦手なんだと思う。

執着も少なめなので、無くなってしまったモノもすぐに諦めてしまい、また買えばいいか、と。
こう思ってしまうと苦手克服が難しい。

そんな自分を変えたくて、まず傘を一本にした。


中学2年生の時だった。

通っていた中学は、電車の乗り換えはあるし、駅から更にバスという行程だったので、雨の日は学校へ行くのが億劫だった。

なので、とびっきりのお気に入りの傘をみつけようと思った。

その傘を楽しみに、雨乞いをするレベルのものを。

その1本を、とにかく失くさないようにと、自分と約束をした。

けれど、もちろん私はバスや電車に置き忘れた。

でもその度に諦めず探し出して、取り戻した。

そうしているうちに、少しずつモノの管理のイロハを体が覚えていった。

どうせ失くすからと、諦めてビニール傘にしてしまわなくて良かったな、と今は思う。


ポイント2.
唯一のお気に入りを見つけ出す根気。 一つだけにする勇気。




・ベンチ選手(使ってないモノ)は、どうか他のチームへ(輝ける場所へ)移籍させてあげて


使っていないモノは、その存在を忘れているモノも決して少なくない。

景色と化している。

クローゼットの前に立ち、扉を開けずに、中に入っているモノを、紙に書き出してみよう。


どのくらい正確に書き出せる?

忘れているベンチ選手は、せめて他所のチームへ移籍させてあげて欲しい。
紙に書き出されることのなかったモノ達には、こんな感情になってしまう。


昔、気に入ってはいるのだけれど、どうしても私が着るとおかしなシルエットになるスカートがあって、それをスレンダーな友人に 「良かったら履いてみてくれない?」 と渡してみた。

そう、このスカートは間違いなくこの友人のところへ行くべきだと、瞬時に思った。

友人はそのスカートを気に入ってくれて、その後頻繁に履いてくれた。

ベンチ選手ではなかったけれど、なかなか私の所では良さの出なかったスカートさんは、居場所を変えたことで輝きを増したのだ。

モノも人も、時に間違った場所で燻ってしまう。

早く見つけてあげて、まだ活躍出来る間に手放してあげるのが、本当の優しさなのかもしれない。


ポイント3.
手放すのはモノへの敬意。 執着を手放す勇気。




・終活から考える、モノの行方は?

見るからに寿命の長いブランドもののバックや、時計や宝飾品などは、何も言わなくても欲しい人が出てくるし、質屋に持っていけばそれなりの値段になったりするので、心配はない。

自分がよく使っていたモノやその人を象徴するようなモノは、自分を大切に思っていてくれた人達が、思い出に、などと受け取ってくれたりする。


自分の亡き後、問題、というか、残った人の心をザワつかせるモノは、自分も使っていない景色化したそのモノ達だ。

よく、自分が亡くなったら全部捨ててくれていいから、と言う人がいる。

それは、、、今、自分で捨てられるモノが殆どだったりする。



そして、最後に、
宝物と呼ばれる、自身にしか価値がわからないモノ達

思い出の品、
イミテーションなのかそうで無いのか分からないようなモノ、
特別なところでしか価値を発揮しないモノ、

これらのモノを最期まで残しておくのなら、行き先、処分の仕方はしっかり提示しておくことが、後をお任せする人への配慮なのだろう。

そして、そこには処分代等も忘れずに。


ポイント4.
最期は美しい手放しの流儀で。 大切な人の幸せを壊さぬように。


自分に問う。

モノに対する姿勢は、生き方のあらわれ。
モノが持っている威力を軽んじることなかれ。

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