沈思黙読会⑦から
2024年5月18日(土曜日)、神保町expressionで行われた沈思黙読会、第7回目に参加された方々のご感想を公開します!(順不同です)
●Aさん
2回目はずいぶんリラックスして参加したような気がします。
途中、少し眠たくなったりしながら、それでも本が目の前にあるので、
その眠たい状態に応じた読み方を模索するうちに、眠気が減っていくのも新しい発見でした。
ある種、「読むしかない」状態というか、別に強制されているわけでもないのに、とにかく「読む」という状態に何らかの形で身を置くというか……。
お昼休みもスマホにさわらず、今日は朝、入場用にQRコードを出してからスマホの顔を見ていません。
不思議なもので、前回の沈思黙読会を経験してから、
スマホとの関係性が疎遠(とまではいきませんが)気味になったのも面白いです。
●Bさん
初めての参加で緊張しましたが、自分の今の状態が確認できる良い場所
だなと思いました。
他の参加者の方々の話を聞くと、みなさんそれぞれ本との適切な距離を探り
ながら読んでいるのだなと思いました。
また参加したいです。
●Cさん
ピーター・キャメロン「最終目的地」を読みました。
普段、自宅での読書は、ソファやベッドで寝そべってでほとんどメモをとらずですが、
今日は机に向かってだったので、登場人物、人物相関をメモしながら読書できました。
皆さんが集中して読書しているので、それに引っぱられ自分も高い集中力で読めました。
そこがヨガの練習ととても似ていると感じました。ヨガも宅練だとなまけがちで、スタジオで練習すると練習の密度集中力が全然ちがいます。
ハン・ガンの話題が多く出て興味を持ちました。
●二見さつきさん
回を重ねるごとに読む行為の奥深さを実感します。脳内音読で1行づつ追うことはもしかしたら、
私も合わず、ブロック読みをしているのかもしれません。
漢字の名前は覚えられるのに、カタカナは頭に残りにくいというお話に激しく同感します!!
●川延富士子さん
「老人の孤独死6.8万人」、数日前の新聞の一面だった。
‶ひとり”で死ぬと、孤独・孤立と断定されてしまうのか。
沈思黙読会では大勢の中の‶ひとり"を味わう。
‶ひとり”の時間を共有する空間で自分の好きな本を誰にも干渉されず読む。豊かな時間だ。‶ひとり”で暮らす‶ひとり"で死ぬという選択も自由であり、淋しく悲しいとは限らない。
島田雅彦さんの『散歩哲学』の中に、「初めに孤独ありき」「個」同士の交流という言葉が出てくるが、私にとって沈思黙読会はまさにそういう場である。
●Dさん
今回、この会で流れる時間の感覚をつかんだようで、
ペース配分ができるようになりました。たった月一回ですが、
習慣になるものですね!
選んだ本は日記なので、息継ぎのような休むタイミングが難しく、
いつもより集中した気がします。
最後のお話の中での脳内音読をすることで流れる声の話が面白かったので、
わたしのはどんな声なのか、今度やってみようと思います。
あと、いろんな場所で黙読会が開かれたり、読書会があったり、参加者の方で読めない時期を悩まれている方の話をきいて、
わたしも参加していながら(そして自分の部屋の本棚前の惨状を思いながら)、
なぜ人はこんなにしてまで本を読むのか、とちょっと面白く思いました。
わたしはすごくノッている時、本が本を紹介する(流れ弾に当たり続ける)のが続いて、次々本が増えてゆきます。わたしはそれに付き添っていて、何を知ることになるのか、
そしてそれにより出会う風景がどう変わるのかまったくわからなく、
たぶんそれが面白くて楽しみで本を読み(積み)つづけてる気がしました。この読書会はしっかり読める分、その本が示す方向性が
はっきりする時間が持てるようです。
いつも丁寧にリアクション・ペーパーを書いていただき、ほんとうにありがとうございます。
私達が本を読むとき、脳内で音読しているのか、黙読しているのか、それとももっと違うなにかを行っているのか。
また目の動きはいったいどうなっているのか。語句をどのように追っているのか。行で読む人もいれば、ブロック(文節)で読んでいる人もいる。
音読する際に、好きな声優に当てはめて読んでいる、という方もいました。
ラノベなどは確実に声優の声で読まれているのではないか、また小説と人文書では、読み方が違う。小説でも、美文とそうでないものは読み方が違う……などの意見もありました。
沈思黙読会では、純粋に読書を楽しむということど同時に、読むという行為の奥深さを追求していきたいと思っています。
※トップの画像は、映画「最終目的地」(ピーター・キャメロン原作/ジェームズ・アイヴォリー監督)のパンフレットより。
次回の沈思黙読会(第8回)は、6月8日(土)、詳細はこちら。
基本的に月1で、第3土曜日に神保町EXPRESSIONで行われます。
(斎藤さんのご都合で第三土曜日でない月もあります)
学割(U30)有。オンライン配信はありません。
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