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沈思黙読会⑥から

2024年4月27日(土曜日)、神保町expressionで行われた沈思黙読会、第6回目に参加された方々のご感想を公開します!(順不同です) 

●富田さん
2度目の参加です。
前回よりも「今回はこの本を持って行こう」と明確に決めて参加しました。自分なりのテーマを決めて。
読書の振り返りで「持っていく本を選ぶ楽しさ」について話題があり、まさに自分もそうだったと実感できました。
読書の半分は過去に経験したことや別のことを考えるということも、それでも良いんだな、と共有できてうれしかったです。

●二見さつきさん
ハン・ガンさんの「別れを告げない」を読みました。
斎藤さんのお話にあった、両方から島民が殺された事実を聞き、沖縄戦を思い出しました。
まだ読み終わってないので、「解説」まで読み通して、次回にもう少し詳しくお聞きしたいと思います。

●Aさん
今回初めての参加(読書会自体も初めて)でした。集中して読書ができ、また他の方の話を聞くこともできて非常に楽しかったです。
【スマートフォンを触ることができないルールについて】
そういう会だと事前に納得していたので読書中にスマホに触れられないことにはあまりストレスは感じませんでしたが、読んでいる本に出てくる歴史上の事件や時事問題(セウォル号沈没事件の細かい背景や日本の性的同意年齢が引き上げられるのはいつの予定だったかなど)についてもう少し知りたい!と思った時にネットで確認できないのは、少々もどかしいと思いました。と、同時にネットですぐに調べられるからと曖昧な知識だけで良しとしているところが自分には多くあるのだなぁという気づきにもなりました。
【選書について】
最後の感想会で皆さんの選書や読書の方法を聞きながら、図書館で予約して順番が来たものを順々に読んでいる(結果としてその時の自分の状態やその瞬間に合わせた読書ではなくなっている)自分と比べて皆さんリッチな本の選び方をしているなぁと、少々自分の本の読み方を反省するところがありました。ただ、読みたいから予約しているので読みたい本であることは確かですし、継続的に読書を続けるうえでは現在の自分にあっている方法ではあるのですが…。
今回初めての参加で手探り状態であったので、今度は参加する時はどういう風に選書をしようか帰りながら考えました。

●ほまれさん
沈思黙読会についてはアトロクで知り、今回初めて参加しました。
私は日ごろ通勤、休憩時間、予定調整時間に本を読んでいます。
そうした日ごろの読書で満足していたのですが、次の予定時刻を気にしながら本を読んでいたので、振り返ってみると、無理やり読み進めている箇所もあったのかもしれないと、このたび沈思黙読会に参加して初めて気がつきました。
また私はなぜか図書館や自宅では集中して読めない体質なので、沈思黙読会で集中できるのか参加前は心配でしたが、その必要がないほど読書に没頭できました。
沈思黙読会が終わって『今日はじっくり本が読めた!』という満足感が得られました。
ぜひまた参加したいです。

●Bさん
今までの読書傾向に一段落した感じがあったので、6回目の選書が難しく、今回はやめようかな〜と思っていたのですが、前日の夜に、そういえばこの方向も!?と閃いて図書館に駆け込みいくつか本を見繕いました。小説によるとも思いますが、今回選んだものは特に調べたくなることもないし、本当に音楽を聴くように読めば良いので、集中して1日を過ごせました。連載してたものだから、うまい量で章立てになってたのも良かったかも。読む本の括りがなくなって、参加する人もハードル下がったみたいな話もありましたが、最後の済州島の話は「別れを告げない」を読んでおけば良かった!!という気持ちに心底なりました。毎回あの密度の話だと重くて会の雰囲気が変わりそうだけど、ちょっとピリッとしていて良かったです。毎回、皆さんの読書に対する真摯さや、記憶力の良さに恐縮しますが、実はそれで読書の幅が広がることは私はなく、マイペースでいいんだな〜という気持ちが強くなっています。最初に参加するときは、5時間も!?お金払って!?と思っていましたが、なかなかここ以外では得られない時間と経験があるように、回を重ねるごとに思っています。皆さんとの程々の距離感も心地いいです。またよろしくお願いします!

いつも丁寧にリアクション・ペーパーを書いていただき、ほんとうにありがとうございます。今回、はからずも、ハン・ガンの新刊「別れを告げない」(斎藤さんの翻訳)を読んでいた方が多く(本文を書いている穂原もそうでした)、『済州島四・三事件』についての質疑応答の時間もありました。この読書会は読んだ内容ではなく読むという行為について話し合う会ですが、今回はちょっと特例でした.

国際ブッカー賞受賞作家、待望の最新長篇
韓国で発売後1か月で10万部突破のベストセラー!
韓国人として初のメディシス賞受賞作
作家のキョンハは、虐殺に関する小説を執筆中に、何かを暗示するような悪夢を見るようになる。ドキュメンタリー映画作家だった友人のインソンに相談し、短編映画の制作を約束した。
済州島出身のインソンは10代の頃、毎晩悪夢にうなされる母の姿に憎しみを募らせたが、済州島4・3事件を生き延びた事実を母から聞き、憎しみは消えていった。後にインソンは島を出て働くが、認知症が進む母の介護のため島に戻り、看病の末に看取った。キョンハと映画制作の約束をしたのは葬儀の時だ。それから4年が過ぎても制作は進まず、私生活では家族や職を失い、遺書も書いていたキョンハのもとへ、インソンから「すぐ来て」とメールが届く。病院で激痛に耐えて治療を受けていたインソンはキョンハに、済州島の家に行って鳥を助けてと頼む。大雪の中、辿りついた家に幻のように現れたインソン。キョンハは彼女が4年間ここで何をしていたかを知る。インソンの母が命ある限り追い求めた真実への情熱も……
いま生きる力を取り戻そうとする女性同士が、歴史に埋もれた人々の激烈な記憶と痛みを受け止め、未来へつなぐ再生の物語。フランスのメディシス賞、エミール・ギメ アジア文学賞受賞作。

https://www.hakusuisha.co.jp/book/b641804.html

次回の沈思黙読会(第7回)は5月18日(土)、詳細はこちら
基本的に月1で、第3土曜日に神保町EXPRESSIONで行われます。
(斎藤さんのご都合で第三土曜日でない月もあります)
学割(U30)有。オンライン配信はありません。



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