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AI時代に必要なこと

対話型AIが登場し「AI」という存在に関する認知が一気に進みました。
一方で、現在のAIについて、まだまだ一般報道レベルでは見えないことが起こっているのですが、知らない人も多いです。

今回は現在のAIの進化と今後、人はどうしていく方が良いのかを書きました。

メディアで流れているChat AIの例

 最近毎日の様にAIの報道が出ています。

 小学生の感想文などをAIが書く。AIが資料を作る。AIが様々なドキュメントを作ってくれる。今まではGoogleなどの検索に頼り、その内容をレポートにしていた大学生などもAIに依頼すればすぐにレポートを出せる。まさに検索エンジンの次世代版の様な話が一般的なテレビ報道では多く感じます。
 また、検索エンジンなどは正確な答えを出してくれる一方、AIは不正確な情報を吐き出すため、検索エンジンに比べ使えない。なんて報道も出ています。

 これらのAI報道だけを見ているとミスリードしそうなことが多いです。

AIはなぜ間違いを答えるのか

 例えば、自分のプロファイルをAIに聞いた時、所属や生年月日、経歴などが違っている。など、不正確な情報が出ることが多いです。
 なぜかというと、AIが過去に見た情報の中にピッタリとした記憶がなければ、似たような情報を探り、答えを「考え」「作る」からです。
 作らなくても「知らない」と言えばすむのでは?と思うかもしれませんが、現時点でのAIはいわば「子供」です。

 子供も本当に知らないことを答える際には「知らない」と答えるでしょうが、「関連した、似たような情報を知っている」場合は、それらの情報を答えてしまいます。

 検索エンジンの場合は、正確な情報が引っ掛からなければ検索結果が無い。と答えますが、AIの場合は、自分の思考の中で思いつく答えが出せるようになっているのです。
 ですから、AIを検索エンジンの代わり。次世代版の検索エンジン。と捉えるのは少し話がずれているのです。
 報道の中でも、AI登場で検索エンジンがオワコン化するのでは?という話もありますが、使い方が違っているため、即座に入れ替わり。ではなく、徐々に侵食されていくような感じで進むのでしょう。

AIはあくまでも文書作りだけなのか

 質問に対して、答えを出したり物語やレポートの文書にまとめてくれる。という報道も多くあります。
 今やAIはそれだけではなく、プログラムの生成や画像・動画の生成などクリエイティブで専門性の高いこともこなせるようになってきています。

 マイクロソフトのオフィスSUITEにもAIが組み込まれたり、Adobeの動画編集ソフトにも組み込みが始まっています。

 これらの組み込みにより、AIが人のやりたいことをアシストしてくれる身近な存在になっていくでしょう。今までは難しかったことや手間のかかっていたことを少しのお願いでこなしていくような世界です。

 意外にも、例えば、適当な図から綺麗な絵にする。色を塗る。などの処理も行えるようになってきています。今後はもしかしたらデザインの世界も少し元となる絵を描けば服飾デザインを仕上げてくれたり、漫画を作ってくれたりする世界になっていくでしょう。
 単に文書が作れる。オフィスワーカーの仕事がなくなるのでは?というレベルでは収まらない変化が起きています。

今後はどこまでいくのか?

 今報道されているAIの中心は無料で利用できるChatGPT3.5の話が多いようですが、ChatGPT4の世代になると、「創発」ということが起きている(起きかけている)と言われています。
 この創発というのは、「自律的な要素が集積・組織化し、個々を凌駕する高度で複雑な秩序やシステムが生じる現象や状態」というものです。

 今までは説明ができる順当な進化だったものが、AIの中のモデルがあるレベルを超えた時、なぜだか分からないが、すごいことができるような状態に達するようになります。人も自分の思考以上のことを発想できたりしますが、そういうことがAIにも起こせる様になる可能性があるのです。
 人にしかできない。ということだけではなく、人を超えることをAIが実現してしまう世界もやってくると言われています。
 今までは空想の世界に近かったことが、今回の対話型AIの登場で一気に現実になってきているのです。

シンギュラリティはすぐそこかも

 2045年、AIの進化によりシンギュラリティという人とAIとの逆転した世界がやってくると言われています。
 今から22年後の話ですが、もしかしたらそこまで待たなくてもシンギュラリティがやってくるかもしれません。
 AIもメタバースやWeb3.0に次ぐブーム。なんてことを言われていますが、今回の進化は単なるブームで片付けるのは難しいのです。

 また、これから様々なインタフェースが対話型AIの周囲に繋がっていくでしょう。
カメラやマイク、スピーカー、そしてロボット・・・
 リアル空間に繋がる手段を手に入れたAIは更に進化が加速する可能性もあるのです。

人はどうなるのか

 このような進化が続く現在、産業の構造や仕事の仕方、生活そのものが大きく変化してしまう可能性があります。「自分」は何をする人なのか。を更に意識しなければAIに取って代わられる可能性もあります。

 「自分」としっかりと向き合う。
 「自分」を出して活動する。
 「自分」を適時アップデートする。

 そんなことが求められる時代へと変化してきています。

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