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東京へ戻るかぁ〜

 実際、少しは考えちまいますよね。急にやることが失くなってしまうと…。
1997年の東京ー大阪間行ったり来たり時代からだと足掛け27年、大阪人として住み始めて23年間も関西に居るしな。
 ちと、長過ぎたかもしれない。
 もともと、私は関西人ではない。いまだに大阪弁がうまく喋れない。
 お笑いのセンスもない。
 女房も関西人のわりに東京に住んでいる。
 長戸大幸さんに呼ばれて大幸さんに仕えていたから大阪に住んでいた。
 今や、それがなくなった。
 なくなったんなら、そこにいる義理も人情もないじゃないか。
 それにコロナ禍以降移り行く音楽シーンに身を置きたいとするならば、やはり東京とのパイプと可能性は一択、絶対に必要だ。
 ただ、現在の東京はあの頃地方出身者の自分が憧れていた大都市東京とは、ちと趣が違う。
 1980年代、純粋なる東京出身者に憧れていた。飯倉キャンティで食事してる人とか、古き良き青山&六本木の住人とか、まだ森ビルとかなかった時代の風景。で、立川直樹さんや渋谷陽一さんや松本隆さんの世代や生活感に憧れていたんだなぁ。と、今になってより鮮明に分かる。
 ああいう都会的で洒落て品があってお金持ちの匂いのする人を羨むばかりだった。
 だから、今みたいに資本第一主義、芸術的センスがあろうがなかろうがマネーゲームでなんでも買えちゃう欲望の街、みたいな東京には違和感を覚えている。
 ま、いろいろ潮時ではある。
 大阪は、住み慣れてくると庶民にとっては安いし美味いし人情味もあるのでとても気に入っている。街のサイズ感もパリやロンドンくらいでいい感じなのです。
 出来れば、また関西と東京を行ったり来たりできりゃいいんだけどなぁ。
 とかなんとか考えながら、あ、大阪芸大の授業とYES-fmのラジオ番組が今は唯一の仕事らしい仕事だもんな。まだ、あれを離れて別の仕事に移るとか考えられん。
 当分、この地から離れられそうにない、のかもしれない。

 

 

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