見出し画像

復習:コレステロールのこと⑧

グルテンフリーの謎

 脂質を減らす食事をするにあたりビーガンやベジタリアンの食事について一緒に調べました。バターやラードを使わず植物由来の油を使う、それは動物性食品をとらない点で夫の食事制限に当てはまりました。ビーガンとベジタリアンの方たちも主義主張は色々ありますがそこから拡大して実践している方が多いです。例えば、油分はやはりオリーブオイルやココナッツオイル。動物性製品を取らないだけなら普通にひまわりオイルや米油でいいはずです。それで留めている向きもいる中、主流はオリーブとココナッツからのオイル。元は殺生を好まない由の食制限だったはずなのに、健康志向に路線が伸びているのを感じます。親や環境から引き継いできた食事の習慣を変えるのは意識していないとできません。我が家のような病気がきっかけになることもあるでしょうし、動物愛護の必要性を感じる出来事を経験したのかもしれません。いずれにせよ、一度気になると興味はどんどん拡大してゆき最終的には健康志向へと進んでゆくのでしょうね。
 
 以前は栄養価が高いものが良い食事とされてきましたが、今はどうでしょうか。油脂だってバターは高級品、好まれて使われていたのに、今は必要でなければ使わない。我が家がそうです。卵だって、お菓子作りにメレンゲの代わりにすりおろし山芋を茹でてつなぎに使おうかと考え中です。バターや卵黄のコク、ラードの香り、いわゆるカロリーの高い食品のエッセンスやオイルがあったら売れるだろうと思います。
 香りだけつけて、あとはローカロリー食品で代用する。ホットケーキや天ぷら、時にはカロリー摂取のため食べたくなります。しかし卵黄はLDLが高いから摂りたくない。一日に卵1個ならOKですが、2個は多すぎる。できればとりたくありません。そこでホットケーキミックスとてんぷら粉を調べてみると、なんとすでに添加されているものがありました。そもそも昭和30年代生まれにとってはものすごく便利な商品です。試しに商品に載っているレシピの卵を使わずに作ってみました。

 ホットケーキミックスをベースに卵白だけを使い、油脂はオリーブオイル。乳成分の代わりに豆乳でシフォンケーキを焼きました。ケーキのスポンジはシフォンケーキにしてはしっかりしている感じですが、いつもこれでいいかもと思える出来。ホットケーキミックスに多少卵黄が含まれているかもしれないけれど、低LDLは期待できます。 今までは代用品と思っていた植物性ホイップクリームもこの状況ではありがたい代物。濃すぎないのでたっぷりっフルーツを挟めば優秀なデザートになり得ます。夫いわく、「これまでクリスマスケーキは一切れしか食べられなかったけれど、これならホールいけるかも」 コレステロールは低くても、カロリーはしっかりあるので要注意ですけどね。

 天ぷら粉も、もちろん卵を入れたほうが美味しいですが、なくても十分です。おいしくて失敗しない粉には卵成分が含まれているものもありますが、それもたかが知れています。これはLDLを極限まで減らした結果、逆のパターンで反対の病気が発症しないようこの分は容認します。

 さて、問題のグルテンのお話ですが、どうして健康志向の人たちはグルテンフリーを好むのでしょうか。カフェインと同様、グルテン中毒を恐れるためでしょうか。日本は主に米を主食としています。パンやパスタは外来のもので、スギ花粉のような土着の食物じゃない。不思議だったんです。その代わりに米粉を使おうという流れがあって、そっちの方が日本人はずっと食べてきたものですから中毒という点では注意すべきかもしれません。血糖値がそうじゃありませんか。米は血糖値が上がりやすいから、野菜から食べて最後にとりましょうとか、玄米にしましょうとか。血糖値の話を、元々グルテンを食べてきた西欧の人たちに説教しているみたいなことかなと思ってしまいます。

 しかし、⑥でお話ししたように、私たちの食生活は大きく変わりました。食事が食い繋ぐためのものから、ストレスの発散とか、癒しとか、満足とか、味覚を楽しむものに変化してきています。要は量の問題なのでしょうね。手塚治虫氏の漫画メルモちゃんは大人になれるキャンディーを持っていますが、あれくらいの小さな丸薬。それをちょいと口に放り込み目を瞑ると立ち所に、T-boneステーキも、大トロの鉄火丼もクワトロチーズのピザも、巨大チーズケーキも味わえてお腹もいっぱいになる。そんな時代に早くなって欲しいものです。
 
 結局自分の食べたい欲求によって、体の健康を壊しているのですから怖いものです。夫の努力からも、ひと月で人は数値をびっくりするほど下げられることも証明できました。食はもっと気を使っていい、重要事項なのです





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?