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【報告】憲法改正に関する公開質問状の回答

私たちが1月16日付けで憲法審メンバーを有する全ての会派に送付した公開質問状について、回答期限の延長を重ねながらようやく回答の大勢が集約できました。

● 改憲5会派(自民党、公明党、維新の会、国民民主党、有志の会)
いずれも事実上の回答不能でした。

自民党:
党本部に送付後問い合わせ。最終的に党憲法改正実現本部長の古屋圭司議員にたどり着きましたが、「後日連絡する」と言いながら連絡なし。

公明党:
当初党本部から「いつまでとは言えないので、回答は無しということにさせてください」と伝えられましたが、再度衆院憲法審幹事の北側議員事務所に連絡したところ、「資料を送付してほしい」と依頼あり。しかし、その後何も連絡なし。よって、当初の連絡に従って「無回答」とします。

維新の会:
期限を何度も延長し、複数回にわたって状況を聞くも「後日連絡する」と言いながら連絡なし。

国民民主党:
党本部から「回答拒否。対外的に飲めるものではない」との回答。文字通り回答不能。

有志の会:
衆院憲法審委員の北神圭朗議員事務所に連絡するも、「後日連絡する」と言いながら連絡なし。

共産党れいわ新選組立憲民主党の順で回答が届きましたので、ここに公開します。なお、社民党は鋭意作成中とのことで、届きしだい追加で公開します。

1.日本共産党の回答
https://drive.google.com/file/d/1_acb6BNKw9FaYu2lkVJt-5dgxS1LVGCU/view?usp=sharing

2.れいわ新選組の回答
https://drive.google.com/file/d/1C1jmoyW3ezFGzd5rgl4Q9d3MZrJN6pSO/view?usp=sharing

3.立憲民主党の回答
https://drive.google.com/file/d/1vlbUEbbD_XXnjLzvcnKNsqijNbAQTU5M/view?usp=sharing
(補足回答資料)
https://drive.google.com/file/d/1LZDegbbbQVPuyl_YdFQXcXicsuTQ3c-Z/view?usp=sharing

【総評】
・立憲民主党の回答は補足資料とのセット。補足資料が衆院側も含めた党見解として提示されたことは大きな収穫です。これまで衆院側の動きが今ひとつでしたが、今後はこの回答に沿った発言が求められるので、参院側と歩調を合わせた行動が期待できます。

・共産党の回答も秀逸です。公開質問状で問うた問題の本質を的確に捉え、論理的で丁寧な説明です。今後は審議会でもこの回答を活かして意見交換して頂けたらと思います。

・れいわ新選組の回答も特徴が表れています。主に山本代表の街頭演説からの抜粋のため、一般にも解りやすい説明になっています。

・改憲5会派の対応は総じてなおざりでした。国会は言論の府であり、まして最高法規であり国家権力を縛る役割を持つ憲法を変えようというのであれば真摯な対応が必須です。ところが、質問状に対しては事実上の回答不能でした。自らの改憲主張に正当さがないことを認識しているがゆえの無回答であり、そうであれば数の力で押し切ろうとするのではなく真摯に対応してほしいものです。

・今回、改憲5会派側の回答は得られませんでしたが、委員会審議の中で回答して頂くことを期待します。回答を寄せた各党がしっかり質問し、それでも回答不能状態ならば潔く改憲断念すべきです。

・ただ、改憲5会派の言動がおよそ立憲主義に基づかない暴力的な姿勢である以上、憲法審査会が正常に機能するとは思えません。国会での改憲論議に対して国民が正しく判断できるよう、メディアが改憲5会派の姿勢や改憲論議の現在地を正しく報じることが求められます。

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