見出し画像

ホームタフティングに必要な道具・材料

はじめまして、つちやと申します。
「タフティング」と呼ばれるファブリック製造技法を軸に据えて、制作・調査・制作支援を行うことを目的としたNeutuft(ノイタフト)という活動を主宰しています。

本記事では、タフティングに必要な最低限の道具と材料についてご紹介していこうと思います。


自宅ではじめるホームタフティング入門

自宅やワークスペースで“個人的に”タフティングを楽しむ、いわば“ホームタフティング”を行う人が増えてきました。本マガジンでは実践にあたって必要な知識・情報をまとめています。

タフティングに必要な道具

ホームタフティングに最低限必要な道具・材料をご紹介します。

1.タフティングガン

タフティングマシン、フッキングガンなどとも呼ばれる、銃の形状をした電動工具です。トリガーを引くと先端の針がピストン運動をしてパイル(毛足)がつくれます。手持ちのミシンのような機械です。
作れるパイル(毛足)の形状によって「カットパイルモデル」、「ループパイルモデル」の商品がそれぞれあります。

2.タフティングフレーム

タフティングクロスを張るために使用する枠です。
タフティングでラグを制作する際には、タフティングクロスを強く張る必要があります。また、タフティングガンを押し付けるかたちになりますので、それに耐えうる堅牢さが求められます。

3.糸通し

タフティングガンに毛糸を通す際に使用します。消耗品なので、カラーワイヤーなどで自作するのがおすすめです。

4.糸巻き機

市販の俵巻きの毛糸を玉巻きに巻き直したり、コーン巻きの毛糸から必要な分量を取り分ける際に使用します。

5.プロジェクター

パソコンで作成したデザインデータを、下書きとしてタフティングクロスに転写する際に使用します。
※転写する際は、制作したデザインを反転した鏡像の状態で映すことに注意。

6.裁縫用具一式

画像8

糸切りバサミや裁ちバサミなど、一般的に裁縫に使用する道具です。
タフティングクロスや毛糸をカットする際に使用します。

7.下書き用ペン(チャコペン)

デザインを転写する際に使用します。タフティングクロスに書きやすい太めのもので、時間が立つと消えるタイプのものがおすすめです。

8.電子はかり

制作に必要な材料の全量を見積もる場合などに使用します。

9.ハンドミキサー

裏地用接着剤をホイップする際に使用します。(接着剤をホイップすることで粘度が上がり接着がしやすくなります)


タフティングに必要な材料

材料については、目的や用途に応じて様々ですが、代表的な最低限の材料についてご紹介します。

1.タフティングクロス(第1基布)

画像4

基布、タフティングファブリック、バッキングファブリックとも呼ばれる、毛糸を埋め込むための布です。
コットン・ポリエステル混紡の布や、ヘシアン(ヘッシャン)、ジュート麻などの平織りの素材がよく使用されています。
タフティング用に製造・販売されている商品のほかに、市販の布を使用する事もできますが、目の粗さ・繊維の強度・柔らかさなど特有の条件を満たす布を選ぶ必要があります。

2.バッキングファブリック(第2基布)

画像11

タフティング面を保護しつつ、床と接する布です。
フェルトや、化繊製のメッシュ、滑り止めラバーなど、第1基布と異なりさまざまな素材が使用されます。
素材はさまざまですが、第1基布と第2基布でタフティング面をサンドイッチするのが一般的です。

3.繊維(毛糸など)

画像5

タフティング用に製造・販売されている毛糸の他に市販の毛糸を使用することもできます。ただし、毛糸の太さ、強度、色展開の豊富さなど、特有の条件を満たす商品を選ぶ必要があります。
仕上がりの風合い・材料費ともに最も左右する要素です。

4.裏地用接着剤

植え込んだパイルを保護しながら、第1基布と第2基布を接着するために使用します。柔らかさと耐水性の観点からラテックスがよく使用されます。


おわりに

以上、本記事ではタフティングに必要な最低限の道具と材料についてご紹介しました。これからタフティングをはじめたいという方に参考になれば幸いです。

なおNeutuft(ノイタフト)では、毎週末に都内のアトリエでタフティングワークショップを開催しています。
本記事で触れることができなかった、具体的な道具・材料の使用方法、タフティングガンの使い方や制作の流れなどについてもご案内しています。

小規模な内容とはなりますが、ご興味を持たれた方はよろしければオンラインストアの方で受付を行っておりますのでこっそり覗いてみてください。

Neutuftとは?

Neutuft(ノイタフト)は、タフティングを中心に“DIYによる創作活動をより身近にできたらな”という思いで始めた「制作支援」を軸とした活動です。


サポートはアトリエの運営資金として使用させていただきます。