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インディーズ小説家の作詞

   タンクの女

無理に合わせる事は無い  今からお前は自由だよと
愛した女の涙も見ずに  馴染んだ部屋を後にする
ガレージで待つ女に向かい  やっぱりお前が一番だった
さぁこれからどこ行くか  目的も無くアテも無く
タンクの女にKissをして  跨り真夏の風を切る
流れ行く雲を追い掛け  自由気侭に行ってみるかと
止める女の声も聞かず  住み慣れた街を走り去る

真夏の海は最高だよと  タンクの女に話し掛け
撫でる風に酔いしれながら  今日も気侭に走り行く
新しい街で見掛けたあの子  少しお前に似ているな?
おいおい怒るな冗談だ  機嫌直して走ってくれよ
ハハハ困ったどうするか  女の嫉妬は恐ろしい
ご馳走様するから許してくれよ  も一度唸りをあげてくれ
他に乗り換える気なんて無いさ  俺の女はお前で十分

今は走る気分じゃないんだ  お前が雨に濡れるだろ?
俺も濡れるのは好きじゃない  静かに風に酔いしれたいから
晴れた時しか味わえないだろ?  お前と共に感じたいんだ
だからそれまでこの俺が  ずっと傍にいてやるよ
具合が悪けりゃ言ってくれ  俺がいつでも治してやるから
明日の予報は晴れるとさ  それまでゆっくり眠っててくれ
タンクの女にKissをして  凭れ掛かって明日を待つ

アテの無い儘走り続け  もうどれ程経っただろうか
少し疲れた休みたいけど  ここは休む場所が無い
リッチなホテルが見つからないんだ  だからそれまで耐えてくれ
眠気を堪えて走り抜け  気付けば辺りはpurple Highway
眩しい光に包まれて  どこまでも続く道を行く
お前に乗れて最高だったと  タンクの女にKissをして
次に生まれ変わっても  必ずお前を見つけてみせる

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