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狂雀士の徒然麻雀録その11◉清老頭

セットのお客さんが大騒ぎすると、それを静かにさせるのも雀荘店員の仕事だ。
そう言う注意を『お願い事』と言う。
キングダムという漫画で
法とは何か?という話の時の答えが
法とは『願い』
こうあって欲しいという国からの願いが法であるという話を読んだことがあるが、それと同じで、雀荘にも理念があり法がある。
その願いこそが静かにしてくれ、マナーを守ってくれ、暴言を吐かないでくれ、という具合のお願い事になっている。

さて、そんなわけでその日のセットさんがあまりにも騒いでいたのでお願い事を言いに行ったらびっくり。

清老頭をアガっていた。

ああ、これでは騒ぐのも無理ないか。。
 
そう思って今回は何も言わずに退散した。


しかし、次局にとんでもないことが起きる。

さっきのセットがまたワアッ!と騒ぎ出した
今回はお願い事必要だな。と思って近寄ると


さっき清老頭アガった人が、また清老頭をアガっていた。

(これは作り話ではない。そもそも作り話だとしたらこんなめちゃくちゃウソくさい話にはしないし。)

これには驚いた。気付いたら私も一緒になって騒いでいた。

何を騒いでるんだと主任に叱られたが内容を説明すると主任も騒いでいた。

麻雀には時々このような奇跡がある。
これだから雀荘店員という仕事は面白いのだ。

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