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【しんちゃんねる】日本企業ケーススタディCASIO G-shock

”しんちゃんねる”でご紹介したCASIO G-shockの中国成功ポイントについて動画でお話している点、ご紹介できなかったトピックスを書いてます!!

お話した理由

・視聴者層が一度は装着した時計としてなじみがあるG-SHOCK。
・特にこの数年で売上が30%伸張。
・1983年日本で発売、継続ブランドで販売本数累計1億台突破してなおセールスが伸張している。
・ひとつの時計カテゴリー、タフネス(耐衝撃・耐防水)ジャンルの確立。

現状

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https://www.casio.co.jp/media/jp_ja/ir/plan/midtermplan.pdf

・日本以外にも中国をはじめ全世界で伸張している。
・すべての地域で販売数が伸びているのが強み。
・中国はアジア地域で単独でマーケット開拓されている注力エリア。
・G-SHOCKの認知度の低いエリアがポテンシャルエリアとしてマーキング(ASEAN地域)。


1. イメージ改善

・デジタル時計自体のイメージが良くない。
・時計といえばアナログ時計で購入なプロダクトとしてイメージがあった。
・そもそも時計としてのG-SHOCKの認知がなかった。
・認知をあげるための施策を展開
・2014年度から18年度にかけて認知度が約20%高まり、その結果売り上げも約3倍になった。

【取り組み】
・ターゲットはデジタル時計を先進的なテクノロジーとして支持してくれる可能性の高い人たちをターゲットとして設定している。
・年齢層でいうと男性18-35歳で比較的富裕層を狙っている。
・認知向上とともに、ブランドステージの向上にも取り組んできた。日本円で1万円台のベーシックなモデルだけでなく、G-SHOCKのプレミアムラインの販売にも力を入れている。
・最初は若い人に支持してもらおうと日本円で1万6000~2万円の価格帯のモデルを中心に展開していたが、G-SHOCKが好きな若い人の中にお金持ちが多いことに気がついたという。
・ネットでも店頭でも同じ価格で販売。そうすることで好感度が上がり、支持を得られるという。中国人が日本に来て買い物をするのは、そのほうが安く、また中国では売っていないものが手に入るから。カシオでは、中国でも日本と同じものを同等の価格で販売している。
・『中国でも日本と同じ価格で同じ製品が手に入る』ことが、カシオの好感度を上げてファンを増やすことにつながっているとのこと。
【チャネル】
・ネットを中心に情報拡散、ブランディング、販売に取り組む。
・ネット写真を見ただけでは購入してもらうのは難しい。店頭で実物を試した後にネットで購入する。

2. ECサイトとの協力体制

・中国のマスメディアは検閲が厳しいので、日本のように比較的自由な表現がされるメディアではない。
・男性18-35歳の人たちはスマートフォンでネットをみて情報収集しているので雑誌やテレビ、新聞に広告を出すことはほとんどやっていない。
・そこでインターネットを中心としてネット流通、天猫(Tmall)や京東商城(JD.com)などの大手ECサイトでの取り組みを強化。
・中国ECサイトは、それ自体がマスメディアのような媒体になっている。
・中国は春節、婦女節、七夕節、国慶節、光棍節(独身の日)など年間を通して商戦期が多く、ECサイトのセールなどを含めるとほぼ毎月のように商戦期がある。そうしたタイミングに合わせてネットでアピールすることが効果的。流通とプロモーションが一体化しているので、拡散力や販売力が非常に強い。
・「今や8~9割の人がスマホでECサイトを見て買い物している」という。ECサイトでは、ユーザーを引き寄せるための仕組みが発達している。G-SHOCKも含めてさまざまなブランドデーやイベントを仕掛け、商品を展示するだけでなく、ユーザーが見たくなる、読みたくなるコンテンツを掲載する。

3. アンバサダー起用のうまさ

・日本でもアジア地域でも影響力のある日本人の起用
・2018年から2019年にかけてアジアで影響力のある木村拓哉さんのブランドアンバサダーに起用してイメージアップ施策を展開

中国版TwitterのWeiboでCM閲覧できるのでぜひみてください。木村拓哉さんのカッコよさが伝わります。
https://m.weibo.cn/detail/4436445123258534
・2020年は中国でマルチで活動している羅志祥さんをアンバサダーに起用。
・羅志祥さんは親日家で木村拓哉さんの大ファンなんだそうです。

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今後について

最後に触れていますがCASIOはメンズ時計というイメージが強いです。が、日本ではBadyGのように女性向けラインも展開しておりファッション感覚でデジタル時計=おしゃれアイテムの一つとして受け入れるのであれば女性にも好まれる展開になるのではないでしょうか。


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