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1番好きな人が1番告白されたくない人

となる方もいらっしゃるだろう。。
これは、私の大切な男友達の話だ。
この男友達のことをTくんと呼ぶ。

Tくんとの出会いは、高校生一年生。
出席番号が前後だったのが、仲良くなるきっかけだった。
色んな地域から集まる高校で、Tくんとは地元が一緒だった。共通の友達もおり、仲良くなるまでに時間はかからなかった。

よくある、クラスの中で1番仲良い男女だ。
他のクラスの子からは付き合ってる?と言われるような仲だった。
言われるたびに、ないない〜絶対ない!!!と返答してきた。これもよくある返答。(笑)
けどこれは、なんの照れ隠しでもなく、本心だ。

絶対に男性としては見られなかった。
とゆうのも、お互いの恋愛相談や恋バナもずっとしてきていたし、男の子達で話すような内容の話もしてきたから。

その後高校を卒業し、別々の道に進んだ。
私は上京し、すぐ会えない距離に。
でも、長期休みで帰省した時は高校生のように遊んだし、何も変わらなかった。それがまた嬉しかった。
久々でも久々な気はせず、遊ぶ度にやっぱり大切な友達やな〜と改めて感じていた。

そしてまた、お互い社会人に。
お互い仕事で忙しく会える事は減ったが、仕事終わりの駅から家までの距離を電話をしたり、地元の友達と飲んでいる時はよく電話がかかってきた。
特に、好意を感じる事もなかった。
話す内容も特に何も変わらないからだ。
高校生の時のまんまの関係性だった。

男女の友情は証明する!

と強気でいた。
何かあった時はTくんに頼りたいし、頼ってきた。聞いて欲しい話がある時、どうでもいいけど聞いて欲しい時、女友達にはわざわざ言えないような話もできた。
毎回、ええって〜って嫌々ながらも付き合ってくれていた。
お互いに都合良い付き合いだった。いい意味で。

壊れてしまうのは突然だ

いつも通りの電話で言われた。
一回付き合おう。と。
いつも通りのおちゃらけで、私は、はいはい〜っと笑って返す。
本気。と真剣な声が返ってくる。
ガチ!?と戸惑う私。
久しぶりにドキドキと胸がざわつく。
嬉しいと緊張と動揺が混じっている。
しかし、答えは決まっている。

私の答えは、、、

NO

なのだ。
しかし、考えたい。そう言って電話が終わった。
切った瞬間、さっきまであった、嬉しさ緊張動揺は一気に無くなり、今までの関係がプツンと終わりを迎えてしまった寂しさ、切なさが押し寄せ泣いた。

なら付き合えばいい話。となるが、
男性として今まで一回も見たことがなかったTくんを男性として意識し、これからの付き合いを変えていくことができないのだ。
また彼氏彼女の関係になると、嫌でもTくんの態度も変わる。
嫌だ。
想像しただけで、無理だった。
過剰な女の子扱い、手を繋ぐ以上の関係。
想像できない。嫌だった。
それを求められてしまうのも、考えられない。
悲しい。

しかし、Tくんは覚悟を決めて言ってくれたのも重々承知だ。
なので、私も同じく覚悟を決めて、今まで通りの友達に終止符を打つのだ。
友達として大好きだったTくん、誰よりも信頼し、大好きだった。
寂しい。
大親友を失った気持ちだった。

しかし、Tくんは今まで通り仲良くしよう。
そう言ってくれた。
嬉しかった。
今までの関係で築き上げてきたんやもん。そうやって、その言葉を真っ直ぐに受け入れ、今まで通りにしようと思った。
しかし、

そう簡単にはいかない。

私がその言葉を素直に受け入れすぎていた。
考えてみれば、今まで通りにしよう。そう言うしかないよな、とも思う。
前までの関係には、一切戻ることはなかった。
片方の気持ちが変わってしまうと元通りは到底無理だ。どっちかが無理しないといけないから。

1番好きな人に、1番告白されたくなかった。

友達だった関係に戻りたい。
あの頃が恋しい。

わがまま。

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