「2021年型軍用自転車」のルーツは、衛生隊の新案装備だったのか?

画像1 ベトナム語記事からのグーグル翻訳によると、「2015年の州予備治療チーム演習」だそうで、「負傷兵輸送用の自転車4台」も参加したと。車体がカモフラージュされていて見えぬが、1台の自転車で「1本竹棒担架×2」を運搬していることは確実である。
画像2 残念ながら写真を拡大しても「T字状支柱」は見分けられない。後輪のスポークを補強する「つっぱり棒」が1本だけ認められる。だがそれは輜重用の自転車に、昔からあったものだ。
画像3 簡便なスタンドを用意すれば、「一本竹棒担架」を野外寝台代わりにすることもできるようだ。
画像4 見よ、この利便性! 狭い塹壕内を延々と、疲労もせずに患者を担送できる。途中で立ち止まるときには「逆さ卜」の字状の杖をこのように使えばよい。
画像5 女子とメガネが多いから輸送隊ではなく衛生隊だろうと推定……などと言ったらきょうびは怒られるのだろう。「一本竹棒担架」は、マッチョではない者2名でも担げるところが大発明だ。教官が抱えている「休憩杖」は上端が「逆さ卜」の字状に分岐した棒で、そこに竹棒を委托できる。
画像6 「一本竹棒担架」はベトナム戦争中からあった。つまりは「コンバット・プルーヴン」で、実戦に重宝することも、時の試練を経て証明され続けているのだ。
画像7 さんざん写真を捜索して呑み込めてきた。ベトナム軍は、意地でも衛生隊に「赤十字」マークは付けない方針だとお見受けする。
画像8 この写真がそうだというわけではないのだが、別な不鮮明な写真に、兵隊の負傷兵の代りに、動かない豚1匹を運搬して「野戦治療」の実習をしているんじゃないかと印象される1枚があった。だから、「担架」から戦闘ブーツがのぞいていないと、つい「中味」を疑ってしまう。
画像9 記事がUpされている日付が2015年12月23日だ( https://baohoabinh.com.vn/217/96054/Nhung_bai_hoc_kinh_nghiem_duoc_rut_ra_tu_thuc_tien_.htm# )。「2021年型自転車」のルーツは、需品輸送用自転車ではなく、負傷兵輸送用自転車だった可能性も浮上してきた。
画像10 このように、ベトナム軍式の担架では、しばしば、患者の兵隊の軍靴の先が外に飛び出しているのが、横から見えるものである。
画像11 一般的な、「2本棒担架」がないわけではないのだが、それは野戦繃帯所の装備で、最前線の装備ではないのだろうと思われる。そして、あきらかに衛生隊の仕上げ演習だと見えるこの写真のどこにも、赤十字マークは見あたらぬ。

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